2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592526
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
東川 晃一郎 Hiroshima University, 病院, 講師 (80363084)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌田 伸之 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 教授 (70242211)
飛梅 圭 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 准教授 (40350037)
重石 英生 広島大学, 医歯薬学総合研究科, 助教 (90397943)
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Keywords | 口腔癌 / 上皮・間葉移行 / 癌の浸潤・転移 / p63 / 上皮整合性 |
Research Abstract |
口腔扁平上皮癌細胞は,上皮構造形成などに重要なNotchシグナルを人工的に遮断する gamma-secretase inhibitor (DAPT)によってアポトーシスが誘導されるが,上皮間葉移行(EMT)型の癌細胞はDAPTに抵抗性を示す.そこでEMT型癌細胞において,Snailが発現誘導する成長因子によってDAPTに対する抵抗性を獲得するメカニズムを見いだした.Snailが発現誘導する成長因子を安定発現させた口腔扁平上皮癌細胞株を樹立し,DAPT処理で誘導されるアポトーシス経路の活性化について,そのコントロール癌細胞と比較した.DAPTは癌細胞におけるAKTのリン酸化を抑制し,さらにプレアポトーシス因子Bimの発現を誘導したが,Snailが発現誘導する成長因子はAKTのリン酸化を亢進させ,そしてBimの発現を抑制した.びまん性浸潤様式を呈するEMT型癌細胞において,細胞間シグナル伝達の遮断によって生じるストレスに対して抵抗性を獲得していることが重要であるが,今回,Snailが発現誘導する成長因子による生存シグナルの供給が,Notchシグナルの遮断によるアポトーシスの誘導を回避することがわかった.
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Research Products
(4 results)