2010 Fiscal Year Annual Research Report
中枢および内臓への実験的刺激がブラキシズムの発現に及ぼす影響の病態生理学的探索
Project/Area Number |
21592608
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
永田 順子 宮崎大学, 医学部, 講師 (50264429)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
迫田 隅男 宮崎大学, 医学部, 教授 (20118079)
乾 明夫 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80168418)
井川 加織 宮崎大学, 医学部, 助教 (90423722)
横田 理絵 宮崎大学, 医学部, 医員 (10530339)
小川 泰史 宮崎大学, 医学部, 医員 (20572720)
|
Keywords | 睡眠時ブラキシズム / 胃食道逆流 / 睡眠ポリグラフ検査 / 咬筋筋電図 / 微小覚醒 / 歯ぎしり |
Research Abstract |
本研究では、睡眠時ブラキシズム(SB)を呈する成人患者(SB群)と、SBを伴わない健康な成人ボランティア(健常群)を対象に、安静睡眠中や睡眠中に中枢および内臓に刺激を加えたときの、SBの発現、自律神経系、内分泌系および免疫系反応の変化を調べることにより、SBの詳細なメカニズムの解明を図ることを目的とする。 まず、昨年度、一般集団から公募した20歳から85歳までの成人ボランティア約700名を対象に質問紙調査を行い、SBが睡眠障害、精神健康度、胃食道逆流、および食習慣などとも関連することが示唆された。 次に、内臓への実験的刺激がブラキシズムの発現に及ぼす影響として、健康な成人男性12名を対象に、咬筋筋電図、食道内pH計測および睡眠ポリグラフ検査を4晩連続で行った。2晩目のデータをSBと睡眠障害の診断に使用し、3晩目と4晩目には、酸性液(0.1N HCl)または生理食塩水5mlをランダムに経鼻カテーテル経由で食道内に注入した。酸性液と生理食塩水の注入で睡眠時間、睡眠効率、各睡眠段階の割合などの睡眠データに有意差を認めなかった。酸性液注入後の20分間で食道内のpHは有意に上昇し、生理食塩水に比べ微小覚醒、咬筋筋電図バースト、SB様のリズミカルな咬筋活動および歯ぎしり音の頻度が有意に高いことが示唆された。 次に、SB群と健常群の心電図から、Entropy、心拍変動、自律神経反応指数を調べ、睡眠前後の血液採取を行い、自律神経系、内分泌系および免疫系反応の変化について比較検討を行っているところである。
|