2011 Fiscal Year Annual Research Report
看護系大学3年次編入学における教育プログラムの開発
Project/Area Number |
21592682
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 しのぶ 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 講師 (90292680)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和住 淑子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (80282458)
河部 房子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 特任准教授 (00251843)
|
Keywords | 編入学生 / 看護学 / 教育プログラム |
Research Abstract |
平成23年度は、3年次編入生の看護学の修得を目指した教育プログラムを実際に展開した。この教育プログラムの展開には研究分担者も加わっている。その結果、編入生は個々の看護実践を導く認識を自己評価し、看護学修得上の学習課題を学生なりに自覚したという成果が得られた。特に、自己の実践を振り返り、看護の発展可能性を探るという作業は、看護実践を対象化し、真摯にその意味を受け止め、看護学の中に位置づけることであることが明らかとなった。この結果については、今後さらに分析を進め、学会発表予定としている。 さらに、本研究の第二段階である全国大学への郵送調査も実施した。全国の3年次編入制度を実施している看護系大学へ、編入生独自の教育プログラムを行っているかなど教育課程の実態と課題についてアンケートを作成し、調査した。回収率が27%と低いという結果は、編入制度に対する看護系大学の関心の度合いを反映しているものと思われる結果となった。アンケート内容についても、定員割れ、学力の低下、編入生の履修上の困難さなどが現れていた。編入生への教育は、保健師資格取得を主軸においたもの、看護学修得を目指したものと大きく分かれており、大学によって異なっていた。実態についてインタビューを受け入れ可能と回答した2大学には訪問しインタビューを行った。いずれも編入生への独自プログラムは用意しておらず、一般の学生と同様に学習を積み重ねるが、編入生自らが望む科目が選択できないなどの問題を抱えており、如何に編入生の要望にこたえていけるかを探っているということであった。 学士を持たずに大学院進学が可能となった現在、編入制度の存続についても様々な意見に分かれているところであり、今回の調査によって明らかとなった動向は分析を終えて今後学会発表ならびに学会誌での発表を控えている。この課題を踏まえ、今後も編入生教育について提言をしていく予定である。
|