2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592685
|
Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
永野 みどり 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40256376)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手島 恵 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 教授 (50197779)
緒方 泰子 千葉大学, 大学院・看護学研究科, 准教授 (60361416)
|
Keywords | 評価指標 / 褥瘡 / 発生率 / 職務満足 / 皮膚・排泄ケア認定看護師 / 看護管理者 / チーム医療 / ACOVE QI |
Research Abstract |
本研究の目的は、病院における褥瘡対策体制の評価指標を検討することである。本年度は、前年度までに訪問調査等で検討した指標となる可能性のある褥瘡対策体制の要件を質問項目で質問紙調査することで、指標として活用できる要件を検討した。 対象は、病院の褥瘡対策体制の担当者である皮膚排泄ケア認定看護師(以後WOCN)と担当看護管理者である。日本看護協会のHPにWOCNの所属施設が公開されている919病院の院長宛に、郵送にて研究協力依頼を送付し425病院から同意を得た。質問紙は「病院の属性」「褥瘡の有病率・発生率」と「評価指標と考えられる指標」ならびに翻訳者に許可を得て「ACOVEQIの11項目」を含め、郵送法にて実施した。 302施設からの回答があった。平均在院日数23日以上ならびに欠損の多い回答を除き、有効回答が242得られた。褥瘡ハイリスク加算算定施設(以後加算群)169施設、とそうでない非加算群73施設であった。加算群は褥瘡の「有病率」「発生率」「持ち込み率」が有意に小さく、「初期の褥瘡(グレードI)の有病率」は有意に大きかった。ACOVEQIの11項目はいずれも加算群の値が大きく、そのうち5項目には有意差がみられ、日本の病院で褥瘡対策体制の指標として活用できる可能性があると考えられた。 WOCNと担当看護管理者の回答との連結ができた回答189施設分を褥瘡発生率と職務満足に関連する実践と管理者の役割・機能の関連の分析対象とした。リンクナースならびにスタッフ看護師の「病棟間格差」「看護管理者の学歴」「WOCN認定後の経験年数」医師の「褥瘡に関する知識」OT・PTの「ハイリスク患者に対する評価」「地域の医療者向け勉強会」などが、褥瘡発生率に影響することが明らかになった。また、院長ならびに看護管理者の支援が、褥瘡対策担当者の職務満足に有意に関連していた。
|
Research Products
(1 results)