2010 Fiscal Year Annual Research Report
看護技術としてのフェイスマッサージの技術モデル開発に関する研究
Project/Area Number |
21592698
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
大川 百合子 宮崎大学, 医学部, 講師 (60270055)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東 サトエ 宮崎大学, 医学部, 教授 (60149705)
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Keywords | フェイスマッサージ / 心拍変動 / POMS |
Research Abstract |
文献検討の結果、フェイスマッサージに関する研究はほとんどなく、フェイスマッサーシおける実験は熟慮・検討の必要があると判断した。そこでまずハンドマッサージによって適切なデータ収集法などを模索した。その結果等を踏まえ平成22年度は、フェイスマッサージの方法について検討と実験のプレテストを行った。マッサージの方法については、マッサージの専門家から4回の技術指導を受けるとともに手技について協議した。さらにフェイスマッサージの技術向上のため練習を重ねた。その結果、オイルが睫毛につくと、マッサージが終わったあとしばらく眼がぼやける感じがあり、高齢者では転倒などの危険があることが予想された。眼の周囲はオイルの量を少なめにする必要がある。また、フェイスマッサージ前に鎖骨上部を中枢から外側にマッサージし、静脈角を開けリンパを流れやすくするというリンパマッサージの方法を取り入れることにした。 これらを踏まえフェイスマッサージの方法(手順表)の作成、問診表の作成後、プレテストを行った。フェイスマッサージ前後の心拍変動の分析では、フェイスマッサージを開始直後と蒸しタオルでオイルを拭きとる際に副交感神経が優位となるデータを得た。血圧、脈拍はほとんど変化が無かった。Profile of Mood States (POMS、気分尺度)では、「緊張-不安感」の得点が低下した。被検者の感想としては“マッサージの途中から眠くなった”との回答があった。 以上のことからフェイスマッサージは、主観的にも客観的にもリラックス状態をもたらすことが不唆された。来年度はさらに免疫系に与える効果について、研究を進めていきたい。 なお、本研究については第36回日本看護研究学会と、宮崎大学イブニングセミナーで報告した。
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