2009 Fiscal Year Annual Research Report
「終末期医療の決定プロセスに関するガイドライン」における看護職の役割と機能
Project/Area Number |
21592707
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
志自岐 康子 首都大学東京, 大学院・人間健康科学研究科, 教授 (60259140)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
習田 明裕 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (60315760)
内藤 明子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 准教授 (30329825)
中村 美幸 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (40423818)
三輪 聖恵 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 助教 (20457831)
勝野 とわ子 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (60322351)
|
Keywords | 終末期医療の決定プロセス / ガイドライン / 看護 / チーム医療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、1)終末期医療を決定する過程で、ガイドラインの理念に沿った終末期患者の尊厳や権利を尊重するケアが提供されるために、看護職者が担う役割は何かを明らかにすることである。今回は、良質なチーム医療を提供していると評価されている1つの医療機関と2つの訪問看護ステーションにおいて、半構成的面接法を用いて、1)終末期医療の決定プロセスにおける問題、2)チーム医療を推進するために必要なこと、等を明らかにした。医療機関においては、看護師、専門看護師と認定看護師、緩和ケア医、内科医(主治医)、ソーシャルワーカーの医療チームを対象とした結果、患者とその家族の考えや意向を、各職種が日常の実践の中で、いくつかの指標や手段を用いて細かく継続的に探るなど、積極的な働きかけを行っていることが明らかになった。終末期と判断された後も、患者自身が納得するまで、身体症状に注意しながら、抗ガン剤と緩和治療を併存させるなど、患者自身が意向を最大限に尊重している姿勢が示唆された。訪問看護ステーションでは、管理者と看護師を対象とした。在宅での死を望む利用者本人と、死の間際になると入院を希望する家族との間で、利用者の意向を尊重したいというジレンマを抱いていること等が明らかになった。
|