2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592709
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
有田 広美 Fukui Prefectural University, 看護福祉学部, 准教授 (30336599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 悦子 名古屋大学, 医学部, 教授 (00107947)
小林 宏光 石川県立看護大学, 看護学部, 准教授 (20225535)
大島 千佳 名古屋大学, 医学部, 助教 (30405063)
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Keywords | 高齢者 / 周術期 / 睡眠・覚醒リズム |
Research Abstract |
高齢者においては、加齢に伴うサーカディアンリズムの変調、睡眠の生理的変化、日中の外出が減り太陽光を浴びることが少なくなるなど同調因子の減少の結果、睡眠・覚醒パターンは多様性を示すという特徴がある。近年、高齢者の手術件数は増加しており、前述した特性に加え、環境の変化、手術に伴う全身麻酔の導入・覚醒は過大なストレスを生じさせ、生体リズムを大幅に乱すことになる。さらに、術後は身体的苦痛があるうえに治療室の昼夜のメリハリのない環境と頻回の看護師の観察により睡眠・覚醒パターンの混乱を招き、これがトリガーとなって不穏、夜間せん妄など危険となる行動が現れやすい。そこで、本研究は高齢入院患者の手術前と手術後の睡眠・覚醒パターンを調査し、手術というストレスフルな状況に置かれる高齢者の睡眠・学生リズムはどのように変化し、どのような経過で元の概日リズムに戻るのか明らかにすることである。年々、術前の入院期間が短くなっていることから、手術を控えた患者への倫理的配慮等、初年度は術後の患者を対象とする為どのような方法で測定するかなど綿密な打ち合わせを行った。さらに、倫理審査で承認を得た。並行して、地域で生活する健康な高齢者(認知症及び睡眠薬を内服している人を除く)を対象に睡眠の状態を調べた。調査内容は、スクリーニングとしてピッツバーグ睡眠調査票日本語版(PSQI)、睡眠の客観的指標としてアクチグラム、主観的指標としてOSA睡眠調査票(MA版)である。対象者には目的、方法、任意参加と個人情報の保護に関して文書と口頭で説明し、同意を得た。現在、調査を継続中である。
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