2009 Fiscal Year Annual Research Report
新人看護師に対するフィジカルアセスメント研修プログラムの開発に関する研究
Project/Area Number |
21592720
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Research Institution | Gumma Paz College |
Principal Investigator |
城生 弘美 Gumma Paz College, 保健科学部, 教授 (60247301)
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Keywords | フィジカルアセスメント / 新人看護師 / 研修プログラム |
Research Abstract |
研究目的:平成21年4月に入職した看護師を対象に、入院患者のフィジカルアセスメント項目に関して、入職直後、3か月後、6か月後、9か月後、1年の区切りを振り返ってもらい、実施状況を聞き取り、新人看護師が望むフィジカルアセスメント研修内容と方法について明らかにすることを目的とした。 研究方法:平成22年3月1日~29日の間に、研究協力の得られた新人看護師8名を対象に以下の項目に関する半構成面接調査を行った。面接時間は一人約1時間とし、承諾を得て録音を行った。面接内容は、フィジカルアセスメント項目を提示し、入職直後から3か月毎に振り返ってもらい、自信を持ってできたこと、戸惑ったこと、判断に迷ったこと、実施しにくいこと、指導を受けたこと・評価されたこと等について述べてもらった。同時に対象者の属性に関する情報を得た。面接内容は逐語録を起こし、意味内容別にカテゴリー化を行った。また、対象者にフィジカルアセスメント項目一覧表に入職直後から3か月ごとの実施状況を記載してもらい、項目ごとに実施状況を分析した。 結果:対象者の勤務先施設は国・公立が7名、私立が1名であり、そのうち内科系病棟勤務者6名、外科系病棟勤務者が2名であった。年齢はいずれも23歳であり、男性1名、女性7名であった。 フィジカルアセスメント項目のうち、バイタルサイン・SpO2(経皮的酸素飽和度)値・体格(身長と体重)・表情・顔色・歩行状況についてのみ、全員が入職直後から「一人の実施に不安はなかった」という回答であった。視力や聴力については3か月を過ぎて、口唇・咽頭のうち表面のアセスメントは直後から把握できる人が多いものの、口腔内の粘膜状況把握については6ヶ月を過ぎて、徐々に実施に不安がない状態になる傾向にあった。その他の鼻・耳・眼に関する項目は、勤務している入院患者の状況により、全く経験しない場合が多かった。聴診器を用いての正常音・異常音を判別するフィジカルアセスメント項目(呼吸音・心音・腸蠕動音)に関しては、3カ月経過後に自信をもっていたと認識している者と1年を経過しても自信を持てる状況にまで至っていないと認識している者がいて、個人差があった。早い時期に聴診法における正常音の反復訓練をし、異常音を的確に把握したいという意見が多かった。
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