2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21592728
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
山田 聡子 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (80285238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勝正 名古屋大学, 医学部, 教授 (60194156)
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Keywords | 実習指導者 / 役割 / デルファイ調査 / 教員 / 臨地実習 / 看護基礎教育 |
Research Abstract |
22年度は臨地実習指導に関する専門家を対象としたデルファイ調査を行い,臨地実習指導者の役割について合意を得ることを目的とした.専門家は,1.看護系大学にて看護教育学に関する研究領域や科目の担当教員,2.厚生労働省地方局または都道府県主催の臨地実習指導者養成講習会における実習指導関係科目の担当者,3.臨地実習指導に関する図書や論文の筆頭著者の3種類のいずれかに該当する者とした. 調査内容は,21年度に本課題で作成した「臨地実習指導者役割」58項目を用いた.58項目それぞれについて,「不可欠である」,「どちらともいえない」,「無くてもよい」の3者択一で回答を求めた.専門家の8割以上が「不可欠である」と回答した項目を合意が得られた臨地実習指導者の役割とみなすこととした. デルファイ法に基づいて郵送法による3回の調査を実施した結果,58項目のうちの31項目について臨地実習指導者の不可欠な役割として合意を得るに至った.合意が得られた主な項目は,「実習目的・目標や進め方を確認しておく」,「実習目的に適した患者を選定する/しておく」,「学生受け持ち患者の安全・安楽を確保する」,「実習指導方針について確認する」,「実習における自分と教員の役割について確認・調整する」,「実習調整会議(学校-病院)に参加する」である.これらの6項目は専門家全員が「不可欠である」と回答した. 一方で,実習指導計画の立案や,成績評価の実施については合意が得られなかった.その理由を尋ねた結果,これらは実習指導者の役割ではなく教員の役割であるとの専門家の見解を得た. 併せて,臨地実習指導者が役割を果たすための教員の関わりについて質問した結果,教員が実習指導者との連絡を密にし,協働するよう働きかけることが重要であるとの見解を得た.
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