2010 Fiscal Year Annual Research Report
2型糖尿病患者の自己効力感の維持に寄与する糖尿病自己管理教育
Project/Area Number |
21592766
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Research Institution | Kanagawa University of Human Services |
Principal Investigator |
白水 真理子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (60228939)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
間瀬 由記 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 准教授 (60256451)
杉本 知子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 講師 (00314922)
奥井 良子 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 助授 (10554941)
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Keywords | 糖尿病 / 看護学 / 自己管理教育 / 自己効力感 / 負担感 / 調査研究 |
Research Abstract |
本研究における糖尿病自己管理教育の基準に合致した教育プログラムを受講中の患者に対して自己効力感(SE-HB)と負担感(PAID)についての質問紙調査を実施した。回答が得られたのは21名。対象者の属性は、平均年齢59.9歳(SD=13.9%)、男性16名(76.2%)、女性5名(23.8%)、有職者(フルタイム)6名(28.6%)、有職者(パートタイム)3名(14.3%)、専業主婦2名(9.5%)、無職10名(47.6%)であった。診断歴の平均は6.8年(SD=6.5)、HbAlc値の平均10.0%(SD=2.4)であった。対象患者の50%以上が何らかの合併症を発症し、早急に生活習慣の是正と自己管理による適正な血糖コントロールの継続が必要な状態であった。糖尿病の治療・コントロール方法は血糖降下薬が17名(80.9%)、インスリン注射7名(33.3%)であった。糖尿病教育プログラム受講のきっかけは、医師の指示17名(81.0%)、看護師のすすめ3名(14.3%)、患者の希望1名(4.8%)であった。 SE-HBの質問項目の得点から、対象者は疾病に対する対処行動のうち薬物療法は順守できるが、内発的動機を伴う生活習慣の是正および自己管理の継続が出来ていない傾向がみられた。SE-HBの平均は69.6(SD=6.7)で、外来通院中の糖尿病患者を対象に調査した先行研究の結果に比べて低かった。PAIDの平均は51.0(SD=13.8)で、外来通院中の虚血性心疾患を合併した糖尿病患者を対象に調査した先行研究の結果に比べて高かった。また、SE-HBとPAIDの有意な相関は認められなかった。調査対象者は自己効力感が低く、負担感が高く血糖コントロールのみならず自己管理に伴う認知的評価においても支援を要する状態にあることが明らかになった。 本調査は継続中であり、調査対象者を増やすとともに、糖尿病自己管理教育受講後1か月、1年後の追跡調査を実施予定である。
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Research Products
(4 results)