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2009 Fiscal Year Annual Research Report

不妊治療の終止を巡る女性の不妊という事実の認識変容プロセスの構造化と質的検証

Research Project

Project/Area Number 21592791
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

阿部 正子  University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (10360017)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 遠藤 俊子  京都橘大学, 看護学部, 教授 (00232992)
Keywords母性看護学 / 生殖医療 / 不妊女性 / 質的研究
Research Abstract

本研究の目的は、妊孕性の限界が間近に迫っている女性の、不妊という事実の認識変容プロセスとその変容に影響を及ぼす要因を明らかにし、女性自身によって必要時に治療の終止の意思決定を下せるための支援方法、ならびに看護者の役割と機能を検討することにある。そのために平成21年度は先行研究レビューと生殖医療に携わる看護者への面接調査を行った。
体外受精の継続や終止に関わる女性の態度には、社会からのプレッシャーをどのように認知するかということが、彼女らの意思決定の予測変数としてより説明力を持っていることが報告され、特に重要他者として、夫や主治医の期待に応じたいという動機付けが存在すること、また、親になることへの価値付けや子どもを持つことへの期待が高く、幸福な結婚生活を送ることに前向きな者は治療の継続を希望し、これらのことに悲観的な感清を抱く者は、治療の中止を考えている傾向があった。以上を踏まえ、不妊女性の認識や行動にどのような影響を及ぼしているのか、当事者の視点からより詳細に検討する必要があると考えられた。
生殖看護における現状と課題について10名の看護師に面接調査を行った結果、卵巣機能の低下が顕著になる40歳代の長期治療継続者やPOFで不妊治療の効果が望めない患者への看護の重要度が高まっていることが明らかとなった。実際にはART患者の受け持ち制など先駆的な取り組みによって患者との信頼関係を構築し、治療継続への迷いのサインを見極め、意思決定支援を試みている施設もあったが、多くは看護者それぞれの経験知に基づきケアを模索している現状が語られ、実際には提供した看護がどのような効果があったのか把握できないことがジレンマとして挙げられた。そのため、治療終止に至った事例の集積と看護の方向性の検討、さらに看護者自身をエンパワーする機会の確保が必要であること示唆された。

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Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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