2010 Fiscal Year Annual Research Report
若年性乳がん女性における患者-性役割間の葛藤構造を基盤とした治療継続支援の開発
Project/Area Number |
21592796
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
内山 美枝子 新潟大学, 医歯学系, 助教 (10444184)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐山 光子 新潟大学, 医歯学系, 教授 (50149184)
定方 美恵子 新潟大学, 医歯学系, 准教授 (00179532)
石田 真由美 新潟大学, 医歯学系, 助教 (40361894)
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Keywords | ウイメンズヘルス / 若年性乳がん / 性役割 |
Research Abstract |
本研究は,ウィメンズヘルスの立場から,若年性乳がん女性ががんとともに生きる患者役割女性として抱えている性役割に注目し,その問題構造を明らかにすることを目的とする.今年度は以下の目的に焦点をあて調査を実施した. 1.若年性乳がん女性の患者役割と性役割における「当事者」の問題構造を明らかにすること 2.乳がん認定看護師,女性センター相談支援者における若年性乳がん女性の患者役割と性役割に関する「支援者」の認識構造を明らかにする 昨年度の事前調査結果に基づき,本調査は4月から正式に対象者募集を行った後実施した.調査はインタビュー調査である,対象者と研究者間での連絡後に対象者の希望地でインタビューを行った.データ収集は研究者・研究連携者が行い,データ整理は研究連携者の指導下で研究補助者が行った.面接のテープおこしは守秘義務とデータ消去について誓約書を取り交わした専門業者が行った.現在,対象者10名(乳がん女性5名・支援者5名)の調査を終え,分析結果から今後の調査課題を検討している段階である.中間結果から,若年性乳がん女性は治療過程と女性が性役割を遂行することへの困難さと,役割遂行のサポート体制は調整がされていない現状が浮き彫りとなった.特に職業役割の遂行と治療での影響要因があることが浮き彫りとなった.これは個別背景としてのとらえ方ではなく,支援体制として構築していく示唆が得られた.これらから,がん治療とともに女性として抱えている性役割に注目し,その問題構造を明らかにすることや地域性,価値観にも関連させた基本情報も考慮していくことが示唆された.調査は計画通り来年度の12月まで行う予定である.その後調査結果を踏まえ,「若年性乳がん女性の生活と治療継続をつなぐケアプログラムの構築化」の検討を進めていく.調査結果について関連学会での発表と論文投稿を行っていく.
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Research Products
(5 results)