2010 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦と胎児・乳幼児の命を守るシートベルト着用推進教育プログラムの開発と評価
Project/Area Number |
21592826
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
中嶋 有加里 大阪府立大学, 看護学部, 准教授 (40252704)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MARASINGHE CHANDRAJITH Ashuboda 長岡技術科学大学, 経営情報系, 准教授 (60447646)
市川 政雄 筑波大学, 人間総合科学研究科, 教授 (20343098)
町浦 美智子 大阪府立大学, 看護学部, 教授 (70135739)
山田 加奈子 大阪府立大学, 看護学部, 助教 (90583740)
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Keywords | 妊婦 / シートベルト / チャイルドシート / 安全教育 / 交通事故 |
Research Abstract |
本年度は、先行研究で作成した妊婦の全席シートベルト着用推進をめざしたDVD教材とパンフレット教材をパソコン用Webサイトに掲載して妊婦に情報を提供し、妊婦からの評価調査を行った。21名より有効回答を得た。 教材視聴によるシートベルト着用意識の変化:各座席の非着用者は、視聴前には後席6名であったが、動画視聴後は後席1名、パンフレットでは後席3名に減少した。ベルト着用は衝突時の前方放出による死傷を防ぐためであり、後席も例外ではない。動画では時速5kmと低速の衝突で、どの座席でも身体が前方に移動していることがわかり、効果的に理解が促せたと考える。動画では時速5kmと低速の衝突で、どの座席でも身体が前方に移動していることがわかり、効果的に理解が促せたと考える。 着用方法の理解:正しくベルトを着用した写真1枚と、間違って着用した写真3枚を提示して、正しい方法をたずねたところ視聴前の正答者は21名中8名(38.1%)と半数以下であり、着用方法の情報源(複数回答)は、母子健康手帳11名、ポスター2名、母親教室4名、産科医なし、看護職1名と医療関係者から十分な情報を得られていなかった。両教材視聴後には正答者が17名(81.0%)に増加した。妊婦のシートベルト着用を推奨するガイドラインが公表されてから2年が経過したが、多くの妊婦が正しい着用方法を理解していない。教材視聴によって改善することが明らかとなった。 妊婦からの評価:良かった点は、「映像やイラストがわかりやすい。情報を普及して欲しい」、改善点は、「短時間にまとめる」「Web用にレイアウトを改良する」ことがあげられていた。 後席はチャイルドシートを装着する場所であり、妊娠中から子どもの命を守る安全行動として、後席のベルト着用意識を向上させることが必要である。Web上の動画とイラスト・文字情報をバランス良く再構成し、要点を携帯電話サイトでも短時間で視聴できるように改良して、次年度7月より妊婦と医療関係者を対象に評価調査を実施予定である。
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Research Products
(5 results)