2011 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者における口腔機能向上プログラムの開発と効果の検証
Project/Area Number |
21592911
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Research Institution | Aichi Prefectural University |
Principal Investigator |
深田 順子 愛知県立大学, 看護学部, 准教授 (60238441)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鎌倉 やよい 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (00177560)
百瀬 由美子 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (20262735)
米田 雅彦 愛知県立大学, 看護学部, 教授 (80201086)
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Keywords | 高齢者 / 口腔機能 / プログラム開発 / セルフメイド / 誤嚥性肺炎 / 機能的口腔ケア / 器質的口腔ケア / 肺炎球菌 |
Research Abstract |
【目的】地域高齢者の唾液に含まれる肺炎レンサ球菌と口腔内自浄作用を司る物質や口腔内免疫との関連について明らかにすることを目的とした。 【方法】対象は地域在住のシニアクラブに所属する65歳以上の高齢者24名(平均±SD:73.5±4.6歳)とした。対象者の非刺激性の唾液を1カ月ごとに計2回(8~10月)午前中に綿棒により口腔内全体を拭って採取した。採取時の対象者の口腔内は炎症所見を認めなかった。口腔内自浄作用を持つ唾液中のラクトフェリン濃度、上皮成長促進因子(Epidermal growth factor:EGF)、分泌型免疫グロブリンAsecretory Immunoglobulin:sIgA)をELISA法により測定し、肺炎レンサ球菌(S.pneumniae)、口腔内常在細菌(S.miti)、日和見菌である緑膿菌(P.aeruginos)のDNA量をreal-timePCR法によって測定した。対象者は2回の測定において、いずれもS.pneumoniaeが検出されなかった群をN群、検出された群をP群とし、両群のラクトフェリン濃度、EGF濃度、sIgA濃度、S.mitisのDNA量、P.aeruginosaのDNA量、唾液量についてMann-Whitney検定を用いて比較した。 【結果】N群は19名、検出されたP群は5名で、両群間で年齢、性別、唾液量に有意な差は認められなかった。N・P群の比較では、ラクトフェリン濃度及びsIgA濃度に有意な差が認められ(p<0.05)、N群はP群より有意に高値であった。EGF濃度、S.mitisDNA量は両群に差は認められなかった。また、いずれの対象者においてもP.aeruginosaは検出されなかった。 【考察】S.pneumoniaeの存在1こはラクトフェリンやsIgAが関連していたことから、口腔内の病原菌の存在に口腔内免疫や口腔内自浄作用を司る物質が影響していることが考えられた。以上のことから口腔内免疫や自浄作用の状態を知ることで、肺炎発症のリスクを把握する手掛かりとなる可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)