2010 Fiscal Year Annual Research Report
損傷神経に誘導される新規蛋白がイオンチャネル活動調節・痛み情報伝達に果たす役割
Project/Area Number |
21600002
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
横山 茂 金沢大学, 医学系, 准教授 (00210633)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉川 弘明 金沢大学, 保健管理センター, 教授 (10272981)
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Keywords | 神経損傷 / イオンチャネル / 痛み |
Research Abstract |
1.成体ラットの左坐骨神経を切断し、3-7日後に近位側断端および健常な右坐骨神経幹からmRNAを抽出した。cDNA合成の後、サブトラクション・ハイブリダイゼーション法を行い、これまでにcDNAクローン約150個を得た。この中から、分泌シグナルを持ちI型膜蛋白であることが予測される、Glycoprotein non-metastatic melanoma B(Gpnmb)を今後の解析の対象に選んだ。 2.Gpnmbのカルボキシ末端部分に相当する合成ペプチドをウサギに免疫し、抗血清をアフィニティークロマトグラフィーにて精製した。得られた抗体を用いて正常ラットの神経組織の免疫染色を行った。Gpnmb免疫反応性は、大脳皮質、海馬、嗅球、小脳、脊髄を含む広範な中枢神経組織のマクロファージ様細胞に検出された。(Huang,J.-J.,Ma,W.-J.,and Yokoyama,S.Soc.Neurosci.Abstr.438.21,2010)また、末梢の損傷神経でも強陽性になることの予備的なデータが得られた。 3.Gpnmbを組換え型融合タンパクとして大腸菌に大量発現させ、可溶化のための界面活性剤の選択を含む精製条件を検討した。これまでに適当な可溶化条件の決定に成功しておらず、今後は疎水性の推定膜貫通領域を人工的に欠損させた蛋白の作製を並行して試みる。精製後は、計画に従って今後膜電位依存性Na^+チャネルの発現増加あるいはK^+チャネルの発現低下をもたらすかどうか調べる。
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