2009 Fiscal Year Annual Research Report
ナトリウムチャネルのE3領域をターゲットにしたペプチド系鎮痛剤の開発
Project/Area Number |
21600021
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
稲垣 英利 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 脳神経情報研究部門, 主任研究員 (90344126)
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Keywords | ナトリウムチャネル / E3領域 / ペプチド系鎮痛剤 |
Research Abstract |
「ナトリウムチャネルのE3領域をターゲットにしたペプチド系鎮痛剤の開発」は、ナトリウムチャネル阻害ペプチドSKTXの誘導体ライブラリーを、哺乳類ナトリウムチャネル1.3(Na_v1.3)の3番目の細胞外領域(E3領域)への結合を指標としてスクリーニングし、Na_v1.3の活性を特異的に阻害するSKTXペプチド誘導体を開発することを目的とするものである。 本研究は、(1)ナトリウムチャネルE3領域の発現及び精製(2)SKTXの誘導体ライブラリーの作製(3)Na_v1.2及びNa_v1.3を発現するHEK293細胞の樹立(4)誘導体ライブラリーからのナトリウムチャネル結合ペプチドの選択(5)選択されたSKTXの誘導体の電気生理学的な方法による活性の検討、(6)実験動物を使用した生理活性の検討、以上の6段階に分けて行う。 平成21年度は、ナトリウムチャネルE3領域をGSTの融合タンパク質として発現及び精製するとともに、この領域に対応する合成ペプチドを作製した。また、SKTXの誘導体ライブラリーの作製した。これと並行して、SKTXとは異なるシステイン架橋様式をもつペプチドの誘導体ライブラリーの作製にも着手した。次年度より、ナトリウムチャネル結合ペプチドの選択作業を行う。 また、上記の成果に付随して、天然物由来の生理活性物質(アホエン)がTRPA1チャネルの活性を増強することと、毒ヘビ由来の生理活性ペプチドがトリプシンの活性を阻害することを明らかにした。
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