2010 Fiscal Year Annual Research Report
ポリアミド-転写活性化因子融合分子による特定遺伝子活性化法の開発
Project/Area Number |
21603008
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
遠藤 政幸 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 准教授 (70335389)
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Keywords | エピジェネティック制御 / DNAナノ構造 / ヌクレオソーム / ヒストン / DNA修復酵素 / 1分子イメージング / 原子間力顕微鏡 / ポリアミド |
Research Abstract |
本研究では、ヒストンのアセチル化やメチル化などの修飾によるヌクレオソーム構造の制御と遺伝子の活性化及びプロモーター部位の脱メチル化による遺伝子の活性化の機構(エピジェネティック制御)に立脚し、ケミカルバイオロジーの手法によって遺伝子の活性化の機構の解明と手法の開発を行う。ヒストン修飾酵素によるヌクレオソーム構造の変化の機構をDNAナノ構造内に関連する生体分子を導入し、高速原子間力顕微鏡(AFM)を用いて動的な挙動を直接1分子観察し解析する。この知見をもとに、特定のDNA配列を認識し結合するピロールーイミダゾールポリアミドを用いて、エピジェネティックな活性化に寄与する分子を導入した融合分子を設計する。 当年度は、ヌクレオソームの構造を直接観察できるより安定な系を構築するため、DNAオリガミ法によって2層の構造体を作成し、ヌクレオソームの導入を試みた。長方形構造内に中空構造をもつDNAナノ構造体を設計・作成し、再構成したヌクレオソームを特異的な配列を使って2か所でナノ構造体に結合した。DNA構造体内にヌクレオソームが比較的安定に結合し、高速原子間力顕微鏡によってその動きが1分子観察できた。また、酵素反応の系を1分子観察するため、DNA構造体にDNA組み換えのためのDNA配列を導入して、DNA組み換え酵素の反応が観察できる系の構築を行った。高速AFMによってDNA組み換え酵素が動的に1分子観察をでき、その組み換え反応を直接観察できることが可能となった。また、ポリアミド誘導体の配列特異性を検討するため、複数のウエルをもつDNA構造体を構築し、その中に特異的な配列とミスマッチ配列を導入した。アルキル化分子とビオチンを結合したポリアミドは、特異的な配列により選択的に結合し、アルキル化反応をすることが1分子で確かめられた。この知見をヌクレオソームとポリアミドの相互作用の1分子観察系に反映させる。
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Research Products
(14 results)