2010 Fiscal Year Annual Research Report
ソーシャルネットワークを利用した書誌マイニングに関する研究
Project/Area Number |
21650052
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
野本 忠司 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (20321557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相田 満 国文学研究資料館, 研究部, 准教授 (00249921)
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Keywords | 情報検索 / OPAC / 図書分類法 / 関連性ランキング |
Research Abstract |
オンライン蔵書目録(OPAC)は1980年代に本格実用化され,現在では全国のほとんどの公共・大学図書館に導入されている。しかし、30年近く経た現在においても,ウェブサーチでは当然のように備わっている関連性ランキングが未だに欠落しているという大きな問題を抱えている。このような中、ウェブサーチの社会への急速な浸透から、OPACに同等の機能を望む気運が高まっており、TFIDFに基づく関連性ランキングを取り込んだOPACシステムも登場してきている。 このような背景のもと、本研究では、共著者ネットワークを利用し、ユーザの関心を図書分類体系の分布として表し、OPACの検索結果を再ランクすることで、その精度を改善する手法を提案した。文学系のドメインについて現在の国立国会図書館OPACとの比較を行い、本手法の有効性を調べた。その結果、約二倍の性能が得られることが確認された。 書誌データは利用できる情報が極めて限られるため、技術的進歩から取り残されてきたと言える。本研究は,OPACに内在する情報、特に膨大なコストをかけて構築されている国会図書館の分類体系を再利用することで,OPACランキングの精度を改善できることを示した。
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