2009 Fiscal Year Annual Research Report
心因性失声の生理的モデルとしての、ささやき声の中枢での発声調節の検討
Project/Area Number |
21650145
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
角田 晃一 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 人工臟器・機器開発研究部, 部長 (30197751)
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Keywords | 心因性失声 / 大脳左右優位性 / f-MRI / 赤外線トポグラフィー / 角田テスト / 発声障害 / ささやき声 / スイッチ機構 |
Research Abstract |
機能的発声障害(FD)の明らかな責任病巣は解明されていない。 理由として1)発話の被検者は人間のみで動物実験が不可能、 2)PETを用いることも可能であるが被爆、侵襲的、 3)非侵襲的器機である脳磁図では頭皮から2cmの深さのレベルまで、 4)f-MRIではその雑音117dBにより音声のフィードバックが正常に機能せず発話が成立しない、 等考えられ、現状では、「非侵襲的なf-MRIの騒音環境下において、音声言語・聴覚フィードバックリンクが機能する生理実験手法」が理想の発話時の客観的脳活動計測法であると考えられる。 我々のこれまで開発した機能的MRIの騒音環境での聴覚フィードバック実験装置を用いて、機能性発声障害の責任病巣、中枢のスイッチ機構などを解明し、有効な中枢の刺激法を見出す。 さらに昨年度末、簡易赤外線トポグラフィーを導入できたため、本機器は簡易型で左右前頭葉のみ表示可能である。発声時における前頭葉の関与に関して、これまでの手法とともに検証してゆく。 これまでのところ、ささやき声の中枢でのコントロールの方法がいくつかに分類された。 実際の心因性失声患者を用いた分析もあわせて行い、その関連性に関し、赤外線を含めて検証する。現状では前頭葉の関与が大きく考えられた。
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