2009 Fiscal Year Annual Research Report
一個の細胞における遺伝子発現を解析できる新規技術の開発と応用
Project/Area Number |
21651085
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
野島 博 Osaka University, 微生物病研究所, 教授 (30156195)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥崎 大介 大阪大学, 微生物病研究所, 助教 (00346131)
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Keywords | PCR / Chum-RNA / 線形増幅 / mRNA増幅 / センス鎖 / DNAマイクロアレイ / 極微量 / リアルタイムPCR |
Research Abstract |
チャムRNAの増幅効果をDNAマイクロアレイ解析に応用した。その応用範囲を広げる目的で、汎用されている米国アジレント社のDNAマイクロアレイ(Hu44K)を用いるのみでなく、三菱レイヨン製のジェノパールを基盤とした「感染体チップ」を自作してテストした。すなわち、「感染体チップ」に使用に際して、極微量な感染体を検出する精度の向上を検討するためチャムRNAを反応液に加えた場合と加えない場合のシグナル強度を比較することで、チャムRNAの増幅効果を検討した。実際、図1に示すようにチャムRNAを添加すると添加しない場合の極微量なRNAにおけるよりも膨大な増幅効果を発揮することが判明した。次にリアルタイムPCRによるチャムRNAの検出向上効果の検討を行った。チャムRNAを開発したときのプロトコールではポリAを持つmRNAをターゲットに増幅が可能かどうかを評価した。ところが、現実にはポリAを持たないRNAも存在する。そこで今回のリアルタイムPCRではランダムヘキサマーのプライマーによつてcDNA化を行うことにより、ポリAを持たないRNAに対してものチャムRNAの増幅効果があるかどうかを調べてみた。実際には、まず反応液に加えた5ngの全RNAにチャムRNAを添加しリアルタイムPCRを行った。すると早いサイクルで蛍光量が立ち上がることが分かつた。現在われわれがデザインしたチャムはmRNAを増幅するため3プライム末端にポリAをデザインしているが、この結果は全RNAを標的としたランダムプライマーを用いたRTaseの逆転写反応でさえもチャムRNAの増幅効果を発揮できたことになる。
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Research Products
(2 results)