2009 Fiscal Year Annual Research Report
生細胞選択的な標識化、生細胞イメージングならびに細胞機能制御
Project/Area Number |
21651096
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
深瀬 浩一 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (80192722)
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Keywords | 糖鎖クラスター / デンドリマー / 分子認識 / イメージング / 陽電子断層撮影 |
Research Abstract |
6πアザ電子環状反応を用いたDOTAならびに蛍光標識化において、操作の簡便化について検討し、キット化に成功した。これを用いて種々のタンパク質や生きた細胞の標識化を実施した。 我々の研究室で見出した効率的クリック反応を利用して、16個のN-結合型糖タンパク質糖鎖からなる巨大糖鎖デンドリマーの合成に成功した。担癌マウスの蛍光イメージング、PETイメージングにおいて、癌細胞に集積する糖鎖デンドリマーは見つからなかったが、正常マウスとは糖鎖動態が異なるという興味深い新事実を見出した。糖鎖と抗体の複合体の合成において、我々が見出した6πアザ電子環状反応を用いた新規複合体形成反応を利用して、抗体に糖鎖を導入することに成功した。一方、生きた細胞の表層にN-結合型糖鎖を導入することに成功し、糖鎖を導入したリンパ球が癌細胞に集積することを見出した。 細胞内のシグナル伝達を制御する分子として、特定のリン酸化ペプチドを認識する分子群の創成法を新たに開発し、見出した分子が細胞内の特定のリン酸化タンパク質に結合すること、またそのリン酸化タンパク質が高発現した癌細胞の増殖をin vitroで阻害すること、また担癌マウスにおいて癌を縮小させる効果があることを見出した。またこの新規抗癌化合物のPETイメージングのための前駆体の合成に成功した。 複合体合成ならびに種々の化合物のマイクロアレイへの導入に使用可能な、新たな化学反応について検討し、従来知られていない形式的2+2環状化反応を経る、新規なヘテロ環状化合物合成法を見出した。
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[Journal Article]2009
Author(s)
田中克典, 深瀬浩一
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Journal Title
第三の生命鎖「糖鎖」を活用・制御するケミカルバイオロジー,月刊BIO INDUSTRY(シーエムシー出版.)
Pages: 29-36
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