2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21652026
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Research Institution | National Institute of Japanese Literature |
Principal Investigator |
相田 満 National Institute of Japanese Literature, アーカイブズ研究系, 助教 (00249921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井田 太郎 国文学研究資料館, 文学形成研究系, 助教 (20413916)
渡辺 信和 同朋大学, 文学部, 主任研究員 (40350996)
石井 行雄 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (60241402)
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Keywords | 古典絵画 / 人相占い / 日本文学 / トピックマップ / オントロジー / 大雑書 / データベース / 肖像画 |
Research Abstract |
本研究は、観相のいとなみが古代から近代に至るまで幅広く浸透していた実情を文献資料により析出し、その知識体系が文芸・絵画などの創作活動に影響を与えていたことを立証するものである。その目的のために、観相書の記述の分析と、記録・文芸作品、またさまざまな表現活動からその影響を検証することを通じて、観相の知識体系の総体を把握、人物やキャラクター造型などの創作活動における、新たな視点による分析と理論の構築・提示を試みるものである。当該年度に行った研究活動は、当初計画の次の4つの主題に沿って進めた。 (1)観相譚・観相表現の発掘と分類 研究会を開催して情報を交換し、さらに調査を進めた。具体的には、 (2)観相資料と知識体系の理解と把握 国内古書店より相書・大雑書類の発掘と収集を行った。また、台湾・中国・香港にて相書の資料収集を行った。人相占いの実地調査も進め、国内では、石切神社近辺の占い通り、海外では香港占い街の実地調査を行った。 (3)古典絵画を対象とする観相の実践 近世後期絵入人物叢伝の絵画と『神相全編』および同正義に記載される絵画の比較による観相を試み、成果発表と論文執筆を行った。 (4)研究をサポートするためのデータベースの構築 『天保新撰永代大雑書万暦大成』収載の各項目についてエクセルを使用した階層的記述構造を持たせた電子テキスト化を行った。また、『神相全編正義』に収載される各種人相、および眉・目・口・耳・鼻などの各部位の相をそれぞれ画像として切り出し、トピックマップを使用したデータベース化を行い、システム構築の準備を進めた。
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