2011 Fiscal Year Annual Research Report
経済学と倫理:社会の成立と市場の勃興に見る「制度と規範の一般理論」の構築
Project/Area Number |
21653017
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浦井 憲 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (00203597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 惠行 大阪大学, 経済学研究科, 准教授 (60216869)
堂目 卓生 大阪大学, 経済学研究科, 教授 (70202207)
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Keywords | 経済理論 / 経済思想 / 経済学方法論 / 経済学と倫理 / 数理経済学 / 一般均衡理論 / 経済学と数理 / 動学的一般均衡理論 |
Research Abstract |
(1)経済学と倫理についての思想的・哲学的基礎を書籍の形にまとめた。「ミクロ経済学:静学的一般均衡理論からの出発」における、序章、1章、ならびに終章がこれに当たる。著者は研究代表者の浦井と、連携研究者である吉町である。(2)動学的一般均衡理論においてそうした基礎を研究水準のモデル作成に適用し、専門論文の形で完成させつつある。これについては森嶋型企業を含むコア理論的接近によるもの、情報の経済学からの接近によるものが、ともにほぼ完成し、投稿段階である。著者は浦井と吉町である。動学的最適化問題との関連からの接近によるものがやや完成が遅れつつも、複数の形で完成されつつある。著者は浦井とその学生である景山である。(3)経済学における新しい手法、研究分野の創造に向けて、研究会を設立し、将来的に正式学会の部会を目指す方向で準備を始めた。これは研究代表者の浦井と協力者の竹内を中心とする方法論の研究会であり、今年度大阪大学にて月一回で開催された。現在はこの集まりを軸に、数理経済学の学会(数理経済学研究センター)における部会の設立に向け準備中である。なお、過去のアンケート調査に基づく量的、質的分析は、当初の計画ほど大掛かりに行うに至らなかった。これは研究の進展が、当初の見込みに反して、アンケート手法の構築にまで十分至らなかったためである。経済学的世界観の成立そのものを問う、いわば市場倫理の普遍性を問う手法については、一層の研究を進める必要が残っている。
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Research Products
(4 results)