2010 Fiscal Year Annual Research Report
教師の適切な児童生徒理解を促すコンサルテーションの開発
Project/Area Number |
21653062
|
Research Institution | Hirosaki University |
Principal Investigator |
田名場 忍 弘前大学, 教育学部, 准教授 (80292259)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田名場 美雪 弘前大学, 保健管理センター, 准教授 (90302041)
|
Keywords | 児童生徒理解 / 教師 / コンサルテーション / 暗黙の人格観 |
Research Abstract |
本研究は,小中学校の教師の適切な児童生徒理解促進を主目的とし,それを基盤として教師の学級経営や生徒指導の改善をも支援するコンサルテーション・プログラムを開発する。本研究では,第一に教師個々人の児童生徒理解や推測のパターンをできる限り忠実に抽出する査定方法を開発する(目的A)。それによって,推測理解パターンの自覚化を促す資料を教師に提供する。第二には,教師が一般に用いている推測理解パターンを小中別・経験差別に抽出し,パターンの個人差をより明確にする基準を作成する(目的B)。第三に,査定結果を適切にフィードバックするオンラインヒプログラムを当研究グループが開発した暗黙の人格観検査をベースにして開発する(目的C)。第四に,検査者が教師とともに査定結果を検討していく過程を含めた推測理パターン自覚化を支援する効果的なコンサルテーション・プログラムを開発する(目的D)。 当該年度は,教師の推測理解パターンの一般的特徴と個人差の予備的検討(上記「研究目的」の目的Aと目的B)を終え,各々について学会発表を行った(結果概要は,昨年度報告済)。また,簡略版査定方法の着想も含め,教師の推測理解パターンの個人差を抽出する査定方法のいくつかの可能性について学会にて提案を行った(目的A)。こうした結果も踏まえ,ソフトウエア開発会社との打ち合わせを行い,オンライン化プログラム開発についての構想を固めながら,検査結果分析に必要なサーバを準備した(目的C)。さらに,推測理解パターンの自覚化を支援するコンサルテーション・プログラムについては,中学校教師1名の事例を得て,検討に着手したところであり,平成23年度にはさらに事例を増やしながら効果的なコンサルテーション・プログラムを提案する予定である(目的D)。
|