2009 Fiscal Year Annual Research Report
開発途上国Early Child Developmentへの心理臨床モデルの適用
Project/Area Number |
21653069
|
Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
青木 紀久代 Ochanomizu University, 大学院・人間文化創成科学研究科, 准教授 (10254129)
|
Keywords | 地域援助 / 心理教育 / 乳幼児期への支援 / 国際協力 / ECD / ECCE / 介入プログラム |
Research Abstract |
今年度は、乳幼児期の社会情緒的発達促進に寄与する心理教育プログラムの開発にむけ、主に次の2点を行った。 1.ニーズアセスメント:対象者はデイケアセンターに継続して通う1~2歳児とその養育者26組であった。次の4側面がらなる質問調査を個別の構造化面接により実施した。(1)養育者のメンタルヘルス(Zung式抑うつ尺度),他の心身症状有無、(2)親の育児ストレス(PSI : Abidin, 1995),(3)子どもの発達状況(CDC : Ireton, 1995,身体・運動・認知・情緒・言語・生活習慣等)、(4)子どもの社会情緒(ASQ-SE ; Squires et al., 2002)。 その結果、養育者のメンタルヘルスは43%、育児ストレスは70%がカットオフポイント以上となった。また子どもの発達状況は、微細運動領域の発達に遅れが目立ち、54%が境界域もしくは遅滞域の判定であった。子どもの社会情緒は、2歳児において66%がカットオフポイント以上となった。これらにより、対象となる子どもたちは、社会情緒的発達促進プログラムのニーズがあること、またその際、養育者自身のメンタルケアをも考慮した親子の関係促進に焦点を当てる心理教育プログラムの適用が望まれることが明らかになった。 2.プログラムの試行的実施:主に2歳児を対象とした1クール12セッション(約45分/1回)のプログラムを作成した。プログラムの内容は、リズムダンス・リトミック・製作表現活動・親子ゲーム・親の振り返りなどである。現地にて、NGO保育士及びカウンタパートのスタッフとともに各セッションを10組の親子に対して二週間試行的に実施し、プログラムの具体的な内容や施行方法をカスタマイズした。
|
Research Products
(8 results)