2010 Fiscal Year Annual Research Report
児童生徒の反社会的行動に及ぼす非社会性要因の影響について
Project/Area Number |
21653107
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Research Institution | National Institute for Educational Policy Research |
Principal Investigator |
滝 充 国立教育政策研究所, 生徒指導・進路指導研究センター, 総括研究官 (50163340)
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Keywords | 自己有用感 / 反社会的行動 / 非社会性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、「暴力行為」や「非行」という反社会的行動に対して、非社会性の研究で培われた視点・手法・教育実践を適用することにより、新たな知見・解釈を得られるかどうかを検証することにある。 従来、反社会的行動等の問題に対しては、もっぱら本人や家庭の暴力的要因を主因と見なし、それらを除去したり矯正したりすることで問題の解消を図るといった、いわば「治療的発想」に基づく対応がなされてきたと言える。今回の研究では、そうした反社会的行動の背景に非社会性の問題があると仮定し、そこに「教育的発想」に基づいた対応を行うことで、非社会性のみならず反社会的な問題の未然防止も可能になるかどうかを検証しようとするものである。 ○22年度に執行した研究にかかる実績 本年度は、その2年目として、暴力的な問題行動の発生率が相対的に高いA中学校区(A中学校、B小学校、C小学校)に対して、基礎的な質問紙調査を、5回にわたって実施した。初年度(小6時)に社会性育成の取組を行った本年度の中1生は、不登校に関してもいじめに関しても、前年度の中1生の結果と比べて大きく改善したことが明らかになった。すなわち、「教育的発想」に基づいた対応は、非社会性のみならず反社会的な問題に対しても有効であることが確認された。 ○23年度に執行した研究にかかる実績 平成22年11月1日~3日に開催予定の第5回校内暴力会議5th World Conference on Violence in Schools(アルゼンチン)に出席して情報交換を行う予定であったが、延期になったため平成23年4月7日~9日の同会議に出席した。また、その様子を、調査協力校区にて報告した。
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