2011 Fiscal Year Annual Research Report
農村計画における『脱・グリーンツーリズム型まちづくり』への展開に関する研究
Project/Area Number |
21658080
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
斎尾 直子 東京工業大学, 教育環境創造研究センター, 准教授 (80282862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗原 伸治 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (60318384)
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Keywords | グリーンツーリズム / まちづくり / 農村計画 / 地域計画・地域づくり |
Research Abstract |
「グリーンツーリズム型まちづくり」は、過疎化と高齢化、農業離れが進む我が国の農村地域における活性化手法の一つとして、重要な役割を担ってきたといえる。隣接する中国や韓国においても、農山漁村地域の活性化を目指した観光化、そのためのグリーンツーリズム(以下GT)の概念の政策的な活用は日本を超える積極的な一面もあり、今後とも推進傾向にある。本研究は、安易な観光化による地域の疲弊や成功地域の継続性における課題等を、地域社会の経営・継承という総合的な視点から捉えなおし、本来のGTの日本型、アジア型の計画要件を探ることにより、『脱・グリーンツーリズム型まちづくり』の計画手法としての提示を目標として研究を進めてきた。 GT型まちづくりを推進する際の課題として、一部の農村地域では、「GT」と称しつつも、本来の理想形態<地域住民主体で活動を行い、その地域の活性化を支援・応援してくれる都市住民との実質の交流関係>からはほど遠く、未だに住民不在・行政主導の単純な観光化施策に疲弊している現象も少なくないことが挙げられる。 初年度H21年度は、これまでの「グリーンツーリズム型まちづくり」の課題抽出と分析をおこなった。主に、既往文献整理と、中国・韓国におけるGT政策の調査を実施した。 2年度目のH22年度は、中国・韓国のGTの現状と政策課題を詳細にとりまとめると共に、現地調査を含めて、日本との比較分析をおこなった。また、欧州のGT現地調査より、地域社会的な視点での継続・継承方法を重点的に探った。 3年度目のH23年度は、日本型GTの新たな展開事例を調査するとともに、H21,22年度の成果を含め、日本型、アジア型の今後の将来的な展開も含めたGTの計画要件整理をおこなった。並行して、本研究の成果の一部を、韓国の学会での招待講演、論文や図書執筆等により公表し、多数研究者・関係者との意見交換を図った。
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Research Products
(4 results)