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2010 Fiscal Year Annual Research Report

RNA干渉を用いた血管内皮細胞インターロイキン発現抑制による敗血症組織傷害の緩和

Research Project

Project/Area Number 21659365
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

荒井 俊之  京都大学, 医学研究科, 准教授 (80175950)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 山下 浩平  京都大学, 医学研究科, 助教 (80402858)
Keywords血管内皮細胞 / LPS / インターロイキン8 / 活性酸素 / siRNA / NADPHオキシダーゼ-1 / 播種性血管内凝固症候 / 組織因子
Research Abstract

本年度は、正常ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(human umbilical vein endothelial cells, HUVEC)を用いて、敗血症病態形成におけるNADPHオキシダーゼ-1(Nox1)の役割を検討した。
先ずLPS刺激によりHUVECがIL-8ならびに活性酸素(ROS)を産生することを確認した。次にIL-8刺激によりHUVECがROSを産生すること、IL-8誘導ROS産生はLPS誘導ROS産生(2時間以上)に比べ、短時間(1時間以内)であること、IL-8受容体(CXCR1, 2)の中和抗体やIL-8特異的siRNAの前処理によりLPS誘導ROS庫生が部分的に抑制されることを明らかにした。これらの所見から、HUVECにおいて、LPS刺激によるROS産生はIL-8を介することが示唆され,た。また、LPSおよびIL-8誘導ROS産生はNox阻害剤であるDPIの前処理により完全に抑制されることから、両者ともにNox依存性であることが明らかとなった。現在までにNoxは5種類のアイソザイムが知られており(Nox1-5)、HUVECにおけるNoxファミリーのmRNA発現を検討したところ、Nox2, 4は恒常的に発見し、Nox1はLPSやIL-8刺激により誘導されることが明らかとなった。誘導型NoxであるNox1の生体内の役割は不詳な点が多く、敗血症病態への関与は明らかでなかったため、Nox1に焦点を当てて検討を行った。その結果、Nox1特異的siRNAでHUVECを処理したところ、LPS誘導ROS産生は有意に抑制された。
敗血症において、播種性血管内凝固症候群(DIC)は重要な合併症の一つであり、DICの発症には凝固カスケードの最上流に位置する組織因子(tissue factor, TF)の発現が重要な役割を果たす。TF発現はLPS刺激により誘導されるが、ROS消去剤であるNACの前処理によりLPS誘導TFの発現が抑制され、TF発現におけるROSの関与を示した。また、IL-8およびNox1各々の特異的siRNAをHUVECに導入したところ、LPS誘導TF発現が抑制された。以上の所見から、HUVECにおいて、LPS刺激は先ずIL-8産生を誘導し、次いでNox1発現を介してROSを産生し、さらにROSはTFの発現を誘導することが明らかとなった。

  • Research Products

    (1 results)

All 2010

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results)

  • [Journal Article] The role of endothelial interleukin-8/NADPH oxidase axis in sepsis2010

    • Author(s)
      Miyoshi T
    • Journal Title

      Immunology

      Volume: 131 Pages: 331-339

    • Peer Reviewed

URL: 

Published: 2012-07-19  

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