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2009 Fiscal Year Annual Research Report

婦人科癌幹細胞の特性と上皮間葉転換

Research Project

Project/Area Number 21659383
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

吉川 史隆  Nagoya University, 大学院・医学系研究科, 教授 (40224985)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 那波 明宏  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (90242859)
井箟 一彦  名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 准教授 (60303640)
柴田 清住  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90335026)
Keywords癌幹細胞 / 上皮間葉転換 / 腹膜中皮 / CD133 / CXCR-4
Research Abstract

我々はこれまでに婦人科癌における上皮間葉転換の解析を行ってきた。今回の研究において癌幹細胞を分離し、癌幹細胞の観点から上皮間葉転換の制御機構の解明を行うことを目的としている本年度の研究においては婦人科癌細胞株から癌幹細胞の分離、同定と機能解析を行った。まず、癌幹細胞の分離に関してはCD133を細胞表面マーカーとしたMACS(magnetic sorting system)を用いてCD133陽性細胞の分離を行ったところ、卵巣卵黄嚢由来細胞株、NOY1では約40%が陽性であり分離可能であった、一方、子宮頚がん細胞株、Caski,TCS細胞においては約3%の発現率であり、MACSでは分離困難であったため、Sphere形成法を用いた、sphere形成培地にて2週間培養し、sphere形成細胞を分離し、CD133の発現を確認したところ、親株に比較して発現亢進が認められた。次に、CD133陽性細胞およびsphere形成細胞をヌードマウスに皮下移植し、CD133陰性細胞との間で腫瘍形成能を比較したところ、CD133陽性細胞およびsphere形成細胞は有意に皮下移植率が高いことが示され、癌幹細胞能を有する可能性が示唆される結果であった。
次いで、NOY1細胞を用いてCD133陽性細胞の機能解析を行った。卵巣がんの主な転移形式が腹膜播種であることに着目し、マトリゲルインベージョンチャンバーの下層に腹膜中皮細胞を敷いた実験を行ったところCD133陽性細胞は陰性細胞に比較して、腹膜中皮細胞方向への浸潤能の亢進を認めた。また、CD133はケモカインレセプターであるCXCR4の発現がCD133陰性細胞に比して亢進しており、CXCR4の中和抗体の投与により、浸潤能の亢進はキャンセルされた。以上の結果から腹膜中皮との相互作用においてSDF-1-CXCR4経路の関与が示唆される結果を得た。

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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