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2009 Fiscal Year Annual Research Report

看護師の手指表面の免疫機能の評価

Research Project

Project/Area Number 21659502
Research InstitutionUniversity of Hyogo

Principal Investigator

荒川 満枝  University of Hyogo, 看護学部, 講師 (00363549)

Keywords手指衛生 / 細菌 / 免疫 / サイトカイン / 常在菌
Research Abstract

看護師の手指表面の「正常な免疫機能」を明らかにするために、21年度は、「健常な手指表面にどんなサイトカイン成分がどの程度存在するか」を明らかにするべく、検討した文献情報より選んだ8種類のサイトカインについて、ボランティアより得た手指表面物質を測定し、概要が明らかとなった。以下にその具体を示す。
ボランティアからの試料採取に当たっては、倫理委員会に諮り十分な倫理的配慮確認した。健常な手指を持っ11名ボランティアの手指表面の物質を左右別々に洗浄液としてクリーンベンチ内で細菌のコンタミネーションがないように採取し、その際に手指表面の細菌も採取し保存した。このうち4名は後日にも採取をし、同一人物の経日変化も確認した。8種類のサイトカイン測定は、ろ過滅菌により細菌成分を除去した上で、市販のELISAキットを用いて測定した。その結果、サイトカインの種類によって、ほとんど検出されないものもあり、全ての試料で検出されたものもあった。あるサイトカインは個人差が大きかった。全てのサイトカインについて、左右差は僅かだった。手指表面の成分に、ある種のサイトカインが検出されたことは、新しい発見であり、健常な皮膚自身が「常在細菌の繁殖抑制効果」を持っていることも大いに期待でき、22年度の実験結果に大きな期待ができる。手の表面にサイトカインが存在したという結果は勿論、試料採取方法に関しても、大変興味深い、新規発見ができた。本研究によって、手指の細菌に対する人側の防御システムの解明に着実に近づいた。この「人の防御システム」は常在細菌叢を生かしすぎず、殺しすぎず絶妙なバランスを保って共生している可能性が高い。細菌との共生状態を守る、いわば手指の生態系(エコロジー)を守る立場で、医療者の手指正常化を目指していきたい。

URL: 

Published: 2011-06-16   Modified: 2016-04-21  

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