2010 Fiscal Year Annual Research Report
妊婦の緊急地震速報後の揺れに備える姿勢と安全な行動の検討
Project/Area Number |
21659504
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Research Institution | Toyohashi Sozo University |
Principal Investigator |
渡辺 さつき 豊橋創造大学, 保健医療学部, 講師 (60387917)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 せつ子 豊橋創造大学, 保健医療学部, 教授 (30182249)
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Keywords | 妊婦 / 自然災害 / 緊急地震速報 / 姿勢 |
Research Abstract |
緊急地震速報は、本年度3月の大震災により頻回に耳にするようになった。この緊急地震速報は、揺れが来るまでの猶予期間が数秒から数十秒と言われている。その時の行動は、身の安全を確保するため「頭を保護し、丈夫な机の下など安全な場所に避難する」となっている。しかし、妊婦は机の下などに入ると次の避難行動がとりにくい。そもそも妊娠週数により机の下などにもぐることが難しくなる。また地震後の津波が予測される場合などは、早急に避難が必要となる。本研究の目的は、緊急地震速報後に妊婦が地震の揺れに対して安全な姿勢をとり、スムーズに避難することで健康被害を最小限にする試みである。2年目となった本年度は、姿勢や歩行などの視点から検討を重ねた。調査では、耐震性のある建物の中で緊急地震速報を見聞きしたと仮定し、揺れに備えるために1手をついてかがむ2膝をついてかがむ3お尻をついてかがむ4四つん這いになる5四つん這いで頭と胸を床に近づける6立ったまま机を支えにする7立ったまま壁を支えにするの7つの姿勢をとってもらう。妊娠による体型の変化により取りやすい姿勢や行動の変化を明らかにするため、さまざまな妊娠週数の被験者が集団指導の場で同じ姿勢をとり1)安定感2)移動のしやすさ(避難行動への移りやすさ)3)実施可能性(地震の時にこの姿勢をとろうと思うか)について回答できるよう、写真と姿勢の簡略図を調査票に入れた。調査項目を属性に加え、妊婦の身体的状態、大地震への遭遇の有無、緊急地震速報を入手する手段、安全の確認行動、揺れをしのぐ姿勢、家族からの支援希望とした。母親教室等の集団指導の場で調査を開始した。 次年度は、アンケート調査に加え起震車を用い、震度の違いによる実験を実施する。妊婦体験ジャケットを着用した被験者の身体の不安定な部位や揺れによる影響を明らかにする。
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