2010 Fiscal Year Annual Research Report
多視点画像を用いた3次元形状と2次元対象領域の同時推定
Project/Area Number |
21700194
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
延原 章平 京都大学, 情報学研究科, 講師 (00423020)
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Keywords | コンピュータビジョン / 多視点画像 / 対象領域抽出 / 3次元ビデオ |
Research Abstract |
本年度の研究目的は,昨年度までに構築した対象領域抽出手法と相互にフィードバックを持つ3次元形状復元手法を構築し,3次元形状と対象領域を同時に推定することであった.具体的には対象が存在し得る空間を微小な領域に分割し,(1)従来の単視点対象領域抽出の観点から見たときに対象に含まれるか,(2)3次元形状としてその領域が対象に含まれることが適切かどうかの2点を同時に満たす最適な微小領域集合を求めるアルゴリズムを考案することであった.この方針に従って具体的には空間を単位立方体に分割し,Graph-cutsアルゴリズムによって上記2点を同時に満たすような対象3次元表面形状の大域最適解を得ることのできるアルゴリズムを考案した.またこのアルゴリズムをまとめた論文は投稿中の段階であり研究発表の成果には含まれていないが,これの前段階として多視点カメラ間の色校正を行うアルゴリズムについては成果発表を行った.これは相異なるカメラを用いて対象を撮影した際の,センサとしての特性に起因した計測値の変動をモデル化・補正する手法である.これによって多視点画像間での対象表面色の計測値の比較に依存した本アルゴリズムをより有効に働かせることが期待できる.以上より本研究の意義は上述の2点を満たすような対象3次元表面形状とその投影像としての多視点対象領域の大域最適解を得ることができたこと,またこの処理をより有効に働かせるための多視点カメラ間の色校正手法を新規に開発した点にある.この成果によって,次世代の映像メディアである3次元・自由視点映像の実現に向けた一定の貢献することができたと考えられる.
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Research Products
(1 results)