2010 Fiscal Year Annual Research Report
画像及び音響検査ロボットによるコンクリート構造物の安全性検査
Project/Area Number |
21700206
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山口 友之 早稲田大学, 理工学術院, 助教 (50424825)
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Keywords | 画像情報処理 / 自律システム / 打音検査 |
Research Abstract |
近年,コンクリート構造物の施工不良や経年劣化が原因となるヒビ,浮き・剥離・剥落などの不具合が構造物の維持管理上で問題視されている.これらの問題を防止するために,建設時の施工管理だけでなく,建設後の維持管理において不具合箇所を早期発見し,事故を未然に防ぐことが重要視されている.従来のコンクリート表面の検査では,人間の目視によりひび割れ分布図の作成や,ルーペ等を用いたひび割れ計測が行われ,またハンマーによる打音の違いによって剥離の有無を検査していたが,検査の効率化・省力化を実現するために,画像処理・音響処理・ロボット技術を駆使した自動検査技術が注目されている.今年度は,コンクリート構造物の劣化の有無を点検する手法として,打音検査法に注目し,打音検査を自動的に行う打音検査ロボットを開発した. 開発したロボットは,駆動部と打音検査に必要な打撃部を統合する機構とすることで,移動ロボットの壁面移動性能を損なうことなく,壁面を打撃可能である.本ロボットにより,集音した打音を解析することで,コンクリートの浮きの有無を検査するロボットシステムとなった.実験では,実際のコンクリート壁面に打音検査ロボットを適用し,音響解析を行った.音響解析の結果,コンクリートのひび割れにより,浮きのある部分を打音検査で判別できることを確認した.今後の課題として,ロボット単体での作業を実現するため,電源や制御回路等を組み込むことを行う必要がある. ※Robomec2011(岡山)で発表予定
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