2010 Fiscal Year Annual Research Report
虚弱高齢者のクオリティ・オブ・ライフに及ぼす教室型・通信型運動プログラムの有効性
Project/Area Number |
21700690
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
重松 良祐 三重大学, 教育学部, 准教授 (60323284)
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Keywords | 体力 / QOL / 継続 |
Research Abstract |
内容:昨年度に三重県津市で作成した運動プログラムが他市町に受け入れられるかという可能性と、プログラムの有効性について検討した。 対象市町:三重県下29市町に運動プログラムについて説明し、運動プログラムの実施について打診した。その結果、10市町(34.5%)が実施を受け入れた。 対象者:運動プログラムを受け入れてくれた10市町に在住する、特定高齢者241名。その内訳は、隔週に教室で介入する隔週群51名、毎週に教室で介入する毎週群190名である。 アウトカム:自宅での運動実践率(提出した日誌に記載されていた日数のうち、運動を自宅で実践した日数を%で表示)、体力、クオリティ・オブ・ライフ(QOL)。 運動プログラム:安全に実践できる筋力トレーニングとストレッチング(計10種類)を、自宅でおこなえるように3か月間の教室で指導した。また、教室では自宅での運動実践を促すための行動変容教育も含めた。 結果: 1)自宅での運動実践率は隔週群80.1%、毎週群80.9%で、群間差は有意でなかった。 2)タンデムバランス、5回椅子立ち上がり時間、長座位体前屈といった体力は両群とも改善した。また、隔週群の5回椅子立ち上がり時間の短縮は毎週群の短縮よりも有意に大きかった。また、QOLの側面である身体機能、全体的健康感、活力、日常役割機能(精神)、心の健康は両群で改善した。身体機能と社会生活機能の改善度は、毎週群の方が有意に大きかった。 結論:以上のことから、介入頻度が隔週であっても自宅での運動実践を促すことができ、その効果は毎週介入と同程度であった。また、隔週の介入でも体力やQOLを向上させられることが認められた。ただしQOL(身体機能と社会生活機能)をより改善したい場合は毎週介入する必要性が示唆された。
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Research Products
(5 results)