2010 Fiscal Year Annual Research Report
新学習指導要領に対応した家庭科教育の授業研究,地域性を生かした住居領域の教材開発
Project/Area Number |
21700733
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
黒光 貴峰 鹿児島大学, 教育学部, 准教授 (50452925)
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Keywords | 教育学 / 家庭科教育 / 新学習指導要領 / 地域性 / 教材開発 |
Research Abstract |
本研究の目的は、新学習指導要領に対応した教材および教員の苦手意識が強い住居領域の教材を開発することにより、家庭科教育の授業を充実させることである。 研究方法としては、1)学習指導要領の分析、2)教育現場の実態把握、3)教材開発、4)開発教材の有効性の検討である。1)については、特に住居領域を中心に学習指導要領の改訂のポイントおよび変遷について整理を行った。2)については、教員、生徒0教材の実態を明らかにした。教員に対しては、小・中・高等学校および特別支援学校の教員を対象にアンケート調査を行った。調査内容は、(1)授業での工夫点、(2)使用している教材・教具、(3)欲しい教材・教具、(4)鹿児島県の伝統や文化を生かした授業の実施状況、(5)家庭科を教える上での不安点である。生徒に対しては、中学生、高校生を対象にアンケート調査を行った。調査内容は、(1)家庭科の指導実態、(2)家庭科への意識である。教材に対しては、関係の資料収集を行った。3)については、1)2)の結果を踏まえ、具体的な教材開発を行った。教材開発のプロセスは、教材開発課題の設定、教材化、プレ授業の実施である。4)については、開発した教材を使用した授業を実際の教育現場(中学校および高等学校)で実施し、その後、アンケート調査を行い有効性について検証を行った。アンケート調査内容は、(1)教材を導入した授業について、(2)所要時間、(3)授業を通して住生活の内容を振り返ることが出来たか、(4)教員の助言の有無、(5)授業の内容について、(6)感想である。 以上、家庭科教育における住居領域の指導を充実させるために、教材開発を行い有効性の検討を行ってきたが、中学生、高校生にも抵抗なく受け入れられることが確認できた。今後は、鹿児島県以外の地域性を取り入れた教材の作成や、簡単に教材を入手できるようなシステムの構築を行い、住居領域の充実に向けていきたい。
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