2010 Fiscal Year Annual Research Report
動脈硬化のリスクファクターに及ぼすリグノフェノールの生理作用の解明
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21700740
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
乗鞍 敏夫 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教 (40468111)
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Keywords | 動脈硬化 / メタボリックシンドローム / リグニン / バイオマス |
Research Abstract |
過剰栄養と運動不足は、動脈硬化のリスクファクターであるアディポサイトカインの分泌異常、脂質代謝異常、糖尿病、高血圧を招き、動脈硬化を進行させることが知られている。 リグニンは、セルロースに次いで植物体に最も多く存在する有機物であるが、これまで植物体から抽出することが困難であったために、ほとんど利用されていない。ところが、近年開発された「相分離システム」によって、リグニンは植物性ポリフェノールであるリグノフェノール(以下LP)として抽出できるようになった。 本研究は、産業廃棄物から得たLPの新たな生理作用の解明を目差し、脂質代謝異常とアディポサイトカインの分泌異常に重点を置いて、「LPは、動脈硬化のリスクファクターを改善するのか」を明らかとすることを目的とした実験を行い、本年度は以下の研究成果を得た。 1 オレイン酸添加によって脂質代謝異常としたヒト肝細胞(HepG2細胞)は、コレステロールを過剰蓄積すること。 2 1のコレステロールの過剰蓄積は、LP添加によって改善すること。 3 2のLPの作用機構は、SREBP-2の活性化の抑制が関与すること。 4 2のLPの作用機構は、アポリポプロテインBとMTTPのmRNAの発現抑制が関与すること。 これらの研究成果により、産業廃棄物であったリグニンを機能性素材として有効活用するためのリグノフェノールの生理活性の基礎的な知見を得ることができた。
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Research Products
(2 results)