AMP経口摂取による血糖上昇の緩和およびインスリン分泌に対する影響

2011 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 21700766
• Research Institution: Kyoto Women's University
• Principal Investigator: 樹山 敦子 京都女子大学, 家政学部, 講師 (70405504)
• Keywords: 栄養生理 / 栄養補助成分 / AMP

Research Abstract

AMPK(AMP activated kinase)は細胞内のAMP/ATP比が上昇することにより活性化され、細胞への糖の取り込み、糖新生、脂肪酸合成などの制御にはたらくことが知られており、生体内エネルギー代謝調節に深く関わるキナーゼである。
肥満や糖尿病発症モデルでは摂食中枢や骨格筋でのAMPK活性が変化しており、エネルギー代謝の異常に拍車をかけていることが示唆されてきた。本研究に先行して、AMPKの基質であるAMPを摂取した場合に糖の取り込みに変化がみられるか、マウスを用いて検討した。その結果、血糖上昇は有意な抑制がみられたが、血中インスリン濃度の変化にはコントロールと対照群では違いが認められない結果を得た。
これらのことから、グルコース液及びグルコース/AMP混液を経口投与したマウスの組織(小腸、腓腹筋・ヒラメ筋)のAMPK活性に変化がみられるかを検討するため、抗AMPKおよび抗p-AMPK抗体を用いて定量化を試みた。しかし、いずれの組織においても明瞭な違いは認められなかった。また、肝臓での脂肪酸合成の変化を検討したが、測定値の個体間のばらつきが大きく、群間での比較検討するまでにいたらなかった。