2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21730628
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
塩路 晶子 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (70314888)
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Keywords | 就学前教育 / ハワイ / 日系移民 |
Research Abstract |
平成22年度は、ハワイ日系移民の子どもたちが受けていた就学前教育を明らかにするために19世紀末から20世紀初頭のハワイ無償幼稚園協会(Free Kindergarten and Children's Aid Association of Hawaii)が指導する幼稚園の保育に焦点をあて考察を行い、以下の点が明らかになった。 ・ハワイ無書幼稚園協会は、進歩主義教育の影響を受けたハリエット・キャッスルの尽力で1894年に設立されて以来、いくつもの幼稚園を指導しハワイの幼児教育をリードしてきた。 ・日系移民の子どもたちのうち、1927年には約3%程度が無償幼稚園協会の幼稚園に入園していた。また、協会が指導していたマザー・ライス幼稚園では、1920年代から40年代にかけで日系移民の子どもの割合は平均82%程度であった。 ・協会の幼稚園は、主に子どもの身近な生活や遊びを保育に取り入れた保育内容であった。 ・協会の幼稚園では、多数の英語を話さない日系人の子どもたちのために、公立学校への入学を見据えて、英語を話すこと、アメリカ的生活習慣を身につけることなどを教えていた。このことは、ハワイの幼稚園が1943年に公立学校へ組織化されることを促す一因になったと考えられる。 以上のような成果は、これまで明らかにされていないハワイ日系移民の子どもたちが受けていた就学前教育の一側面を照射するものである。
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Research Products
(1 results)