2009 Fiscal Year Annual Research Report
理科教育におけるロジックとレトリックの統合的なスキル育成方法の解明
Project/Area Number |
21730691
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
内ノ倉 真吾 Shizuoka University, 教育学部, 助教 (70512531)
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Keywords | 理科教育 / アナロジー / アナロジー的推論 / 自己説明 / 教授ストラテジー |
Research Abstract |
平成21年度では、主として文献調査とフィールド調査を行った。 文献調査では、第一に、アナロジー・メタファー(例えば、Aubusson et al.,2006)、アーギュメンテーション(Erduran et al.,2008)などに着目し、理科教育におけるレトリックとロジックの関係を探った。第二に、科学論の観点から(例えば、ヘッセ、1986;金子、1986)、科学におけるレトリックの機能を探り、言語学やコミュニケーション論、心理学の観点から(例えば、野内、2002;瀬戸、1997;浅野、1996)、一般的な言語活動におけるロジックとレトリックのスキルを抽出した。特に、理科授業において、「変形」という認知プロセスを経てアナロジーを生成するとき、アナロジー的推論ばかりではなく、演繹的推論との関係性が重要であることが明らかとなった。 上記の文献調査の結果に基づいて、小学校3年生の教授過程をデザインして実証的な調査を行ったところ、実験群の子どもの言語活動、特に、ライティングでの学習効果が確認された。
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