2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21740063
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
梁 松 筑波大学, 数理物質系, 准教授 (60324399)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | 拡散過程 / ハミルトニアン / 相対効果 |
Research Abstract |
今年度はランダム性のない力学系による拡散過程の導出という研究課題に関して、同種類な重粒子が二つあり、かつ重粒子達の動きには相対効果がある場合の極限過程の候補を求めるために、対応している確率微分方程式の解の族を研究しました。解のタイト性及び収束性を証明し、収束先の具体的な形を与えました。 具体的には、理想気体環境に入れられた二つの重粒子が同種類であり、かつ重粒子達の動きには相対効果がある場合、環境軽粒子達の質量が0に収束するとき、重粒子達の動きを表す確率過程の収束性を目標にしています。今年度は、対応している確率微分方程式の解の収束性を研究することにより、目標にしている収束先の候補を求めました。 粒子の動きには相対効果があり、系を表すハミルトニアンに減衰及びランダム性を加えたモデルを考えます。上述の確率微分方程式とはこのような系を表しています。ポテンシャル関数は吸収域を持つ場合を考え、係数が無限大に行くときの解のタイト性及び収束性を研究し、解は次のような確率過程に収束することを証明できました。極限過程にはポテンシャルの値が0である領域に対応している「拡散過程相」及びポテンシャルの値が負になる領域に対応している「等速運動相」という二つの相を持ちます。また、粒子が二つの相の境界に到着したときの挙動も解明できました。問題解決の一番のアイデアは、「総エネルギー」及び「運動量の位置に直行する方向の成分」という二つの新しい確率過程を導入した点にあります。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)