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2011 Fiscal Year Annual Research Report

交差に着目した経路問題の多項式時間で解けるクラス

Research Project

Project/Area Number 21740082
Research InstitutionKeio University

Principal Investigator

小田 芳彰  慶應義塾大学, 理工学部, 准教授 (90325043)

Keywords離散数学 / 組合せ論 / 巡回セールスマン問題 / アルゴリズム / 計算量理論
Research Abstract

本研究課題を遂行するために,テーマ1:「交差」に着目した経路問題(巡回セールスマン問題,車両配送問題など)の多項式時間で解けるクラスの研究,およびテーマ2:平面上のn点凸状配置に対するハミルトン閉路のフリップによる交差の解消に関する理論と計算機実験の両面からの研究の2つに取り組んだ.
まず,テーマ1については,前年度までに,Strong Demidenko条件をみたすインスタンスに対し,車両配送問題の最適解が多項式時間で求められることを示していたが,今年度,Demidenko条件を満たす場合でも同様の結果,すなわち多項式時間で解けることを示した.Strong Demidenko条件とは異なり,Demidenko条件を課した場合には,最適解の経路の中にピラミッド型でない構造を含んでしまう例を前年度までに見つけていたが,今回このような構造はdepotという特別な頂点の周辺以外には生じないことを示すことができ,解決することができた.しかし,depotの周辺でこうした構造が生じてしまう場合についてはまだよくわかっていないことが多く,この現象を含め,Demidenko条件の持つ性質をさらに解明することは今後の課題である.
また,テーマ2については当初の目標であった予想の解決には至っていないが,類似の問題として,集合{1,2,…,n}上の順列に対し,適切な1箇所に区切りを入れ,必要ならばその両側の2つの値を交換することにより,区切りの両側の和をほぼ均等(差が1以下)にできることを示した.区切りを入れるだけでは差が2以上になってしまう例も見つけており,均等分割には2つの値の交換が本質的であることも示した.また,この結果を平面上のn点配置に関する問題に応用し,離散幾何における均等分割に関する定理を示すことができた.さらに,この定理の最善性を示す例を凸状配置で見つけることもできた.この例の無限系列については今後の課題である.

  • Research Products

    (2 results)

All 2012 2011

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 反転に関するいくつかの問題2012

    • Author(s)
      小田芳彰
    • Organizer
      関西グラフ理論研究集会
    • Place of Presentation
      加計国際学術交流センター
    • Year and Date
      2012-03-07
  • [Presentation] 経路問題と計算量-経路問題の多項式時間で解けるクラス2011

    • Author(s)
      小田芳彰
    • Organizer
      研究集会「離散数理構造とその応用」
    • Place of Presentation
      名古屋大学多元数理科学研究科
    • Year and Date
      2011-11-19

URL: 

Published: 2013-06-26  

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