2009 Fiscal Year Annual Research Report
極薄アルミナ絶縁ゲートを有する酸化亜鉛薄膜トランジスタの開発
Project/Area Number |
21760234
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
村中 司 University of Yamanashi, 大学院・医学工学総合研究部, 准教授 (20374788)
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Keywords | MBE,エピタキシャル / 半導体物性 / 表面・界面物性 / デバイス設計・製造プロセス / 薄膜トランジスタ |
Research Abstract |
平成21年度の「極薄アルミナ絶縁ゲートを有する酸化亜鉛薄膜トランジスタの開発」に関して得られた研究成果を以下にまとめる。 プラズマ支援分子線エピタキシ(MBE)法を用いたアルミナ極薄膜絶縁ゲート金属-絶縁層-半導体(MIS)構造作製プロセスを進める上で、各種基板上におけるチャネル半導体層となる酸化亜鉛(ZnO)層の高品質化が重要な技術課題となる。このため、ガリウム砒素(GaAs)、c面およびa面サファイア、ガラスの各種基板上にZnO層のMBE成長を行い、X線回折(XRD)法により詳細な構造評価を行った。結果として、 1 GaAs基板、c面およびa面サファイア基板においては、c軸に高配向したエピタキシャルZnO層の形成を確認した。また、GaAs基板に比べ、サファイア基板ではc軸方向揺らぎが改善されていることを明らかにした。θ-2θ, ω-2θスキャンおよび逆格子マッピング測定からZnO層の詳細な格子パラメータを抽出した結果、ZnO層/基板界面付近でサファイア基板では面内圧縮歪み、GaAs基板では面内引っ張り歪みが強く生じていることを明らかにした。 2 ガラス基板においては、c軸に配向した多結晶ZnO層の形成を確認した。基板温度を50℃から300℃に変化させて成長を行った結果、基板温度50℃においては、バルク値に近いc格子定数が得られた。また、基板温度の上昇に伴うc格子定数の減少を観測した。これは、ZnO層とガラス基板の熱膨張係数の差に起因すると考えられる。
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Research Products
(4 results)