2010 Fiscal Year Annual Research Report
高炉セメントの使用を前提とした持続可能な高品質再生骨材リサイクルシステムの提案
Project/Area Number |
21760345
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
細田 暁 横浜国立大学, 環境情報研究院, 准教授 (50374153)
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Keywords | 持続可能 / 高炉セメント / 再生骨材 / リサイクル / ひび割れ |
Research Abstract |
本研究で扱う技術的な課題は,高炉セメントコンクリートの収縮抑制と,骨材周囲の微細損傷を抑制することによるひび割れ抵抗性の改善である。この課題に対して,以下の3つの達成すべき目標を掲げた。1.軽量細骨材の内部養生効果による収縮抑制方法の確立,2.アコースティックエミッション(AE)法による骨材周囲の微細損傷の定量評価手法の確立,3.インバー鋼を用いた外部拘束試験により,微細損傷を制御することによるひび割れ抵抗性の改善効果を定量的に示すこと,である。 1.の軽量細骨材の内部養生効果による収縮抑制方法は,骨材周囲の微細損傷の抑制に大きな効果を発揮することが明らかにできた。2.については,AE法により骨材周囲の微細損傷の定量評価手法を確立できた。硬化過程に高温履歴を受けるコンクリートにAE法を適用した世界初の事例である。評価手法を用いて,微細損傷の機構解明を深度化する予定である。3。については,インバー鋼を用いて外部拘束ひび割れを発生させる試験装置を開発し,外部拘束を受けて温度応力を受ける過程でAE法により微細損傷を分析できるシステムを構築した。 マスコンの温度履歴を与えたときに,温度降下時に特に外部拘束による引張応力が作用するときに,同じ温度履歴を受ける無拘束の試験体と比べて,より大きな損傷が発生している可能性をAE法により検出した。高炉セメントコンクリートが高温履歴を受けるときにひび割れやすいことの一つの理由である可能性がある。種々のひび割れ抑制材料の効果の検証や,低発熱低収縮型高炉セメントの性能の検証などを今後継続的に検討していく。
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Research Products
(7 results)