2009 Fiscal Year Annual Research Report
超微細加工におけるナノトポグラフィ機構の解明と制御
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21760584
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 洋揮 Osaka University, 産業科学研究所, 特任助教 (00516958)
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Keywords | 材料・加工処理 / リソグラフィ / 量子ビーム / ナノ材料 / 半導体超微細化 |
Research Abstract |
本研究では、全レジストパターン形成過程におけるナノ空間スケールで起こる現象を完全に解明することを目的としている。最終的には、実験で得られた各々のパラメータを使ってシミュレーション解析を行い、実際に形成された微細パターンと比較することで超微細加工におけるナノトポグラフィ形成機構を解明する。超微細加工におけるナノトポグラフィ形成機構が解明されると、次世代リソグラフィとして最有力候補であるEUVレジストの開発指針を得ることができ、半導体業界で問題になっている感度、解像度、ラインエッジラフネス(LER)のトレードオフの問題を打開するレジスト指針を得ることが考えられる。 本年度は全レジストパターン形成過程のうちの酸触媒過程におけるナノ空間スケールで起こる現象を解明するために、FT-IRを用いて、数種類のレジスト薄膜の脱保護反応へのポリマー構造効果について調べた。特に、EUV露光した数種類のレジスト薄膜の脱保護反応速度と活性化エネルギーを求め、脱保護反応の活性化エネルギー(拡散の活性化エネルギー+反応活性化エネルギー)は保護基の種類だけでなく、保護率によっても変わることを明らかにした。また、ガラス転移温度以下の温度では、tert-ブチルとエトキシエチル基を用いた場合、保護率とともに脱保護(拡散)の活性化エネルギーは減少した。一方、ナフトキシ基を用いた場合、脱保護(拡散)の活性化エネルギーは増加した。このことから、小さな保護基では保護率の活性化エネルギー依存性は小さいのに対して、バルキーな保護基に対しては保護率の活性化エネルギー依存性が大きいことが明らかになった。
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