2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21760667
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
眞田 有吾 Osaka University, 工学研究科, 助教 (30467542)
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Keywords | 可視化 / 波面計測 / 画像計測 / 水面反射光法 |
Research Abstract |
水面反射光(RLD法)の既存の問題点の解決と計測システムの冗長性を高めるため、平成21年度は下記5項目について実施した。 1. 水面反射像シミュレータの構築 光線追跡法を用いた水面反射像シミュレータを構築し、実際に使用するカメラのパラメータに基づき、あらゆる波面に対応した水面反射像の作成が可能となった。本年度はWigley船型の航走波と規則波のデータを用いて水面反射像画像の作成を行い、実験画像と比較することによりシミュレータの有効性を確認した。また、これを用いて変位追跡が容易な反射像を取得可能なカメラ配置について検討した。その結果、カメラを面光源上に配置し、真下の反射像を撮影した場合に反射像の変形が最も小さいことがわかった。 2. 曳航水槽に対応した光源および画像取得システムの構築 無機EL光源を導入し、計測システムの小型化を実現した。また、曳航水槽の電車上でリアルタイムに画像取得、カメラ校正と解析が可能なシステムを構築した。 3. 反復型波面再構成アルゴリズムの構築 反射像の変位から波面勾配と波面を再構成する過程において反復計算を導入し、従来から問題となっていた再構成結果に緩やかな定傾斜の誤差が混入するという問題を解決した。 4. 曳航水槽での規則波計測による有効性の確認 上記1から3で構築したシステムとアルゴリズムの有効性を確認するため、曳航水槽の造波機で発生させた波長、波高の異なる複数の規則波計測を行った。超音波波高計との比較を行い、位相ならびに振幅が良好に一致することを確認した。 5. 不確かさ要因の検討 RLD法を用いた計測の不確かさ要因の検討と感度解析を行った。その結果、波面計測結果の不確かさ全体に占める割合は、変位追跡による不確かさが最も大きく、ついで初期値として与える波高計の不確かさの順であることがわかった。
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