2009 Fiscal Year Annual Research Report
時系列解析に基づく復原力変動時の動揺パラメータ推定法
Project/Area Number |
21760672
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Research Institution | Hiroshima National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
寺田 大介 Hiroshima National College of Maritime Technology, 商船学科, 准教授 (80435453)
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Keywords | 時系列解析 / 推進・運動性能 / 海上輸送システム |
Research Abstract |
この研究の目的は、荒天海域を航行する船舶が復原力変動を起こす際の動揺パラメータの推定方法として、時系列解析に基づく推定法を確立することである。(1)復原力変動を記述する非線形な船体動揺の運動方程式を適切な自己組織型状態空間(SOSS)モデルで表現し、(2)同モデルの状態推定をモンテカルロフィルタ(MCF)で行う計算プログラムを作成する。作成したプログラムを検証するために、シミュレーション数値実験を行う。その際、(3)シミュレーション時系列を生成するためのプログラムも作成する予定である。また、実験の結果如何によってはSOSSモデルの改良を行う。さらに、(4)動揺計測システムを開発した上で、実船(コンテナ船または自動車運搬船)の動揺計測を行うことによって、(5)実船の動揺データを収集する。得られた実船データに対してMCFによるSOSSモデルの状態推定を行い、(6)復原力の変動の様子を上手く推定することができるか否かについて明らかにする。 今年度は、上記項目(1)および(2)に関して、研究を実施した。項目(3)を実施した上で,作成したプログラムの検証を実施する予定であったが、大阪大学教授・梅田先生から模型実験のデータを提供していただくことが出来たため、プログラムの検証は模型実験のデータに基づいて行った。その結果、提案する方法を用いることによって、復原力の変動の様子を上手く推定することが確認できた。これらの研究成果を取りまとめ、査読付きの国際会議であるOMAE2010に投稿し採択された。
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