2011 Fiscal Year Annual Research Report
時系列解析に基づく復原力変動時の動揺パラメータ推定法
Project/Area Number |
21760672
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Research Institution | Fisheries Research Agency |
Principal Investigator |
寺田 大介 独立行政法人水産総合研究センター, 水産工学研究所, 研究員 (80435453)
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Keywords | 時系列解析 / 推進・運動性能 / 海上輸送システム |
Research Abstract |
この研究の目的は、荒天海域を航行する船舶が復原力変動を起こす際の動揺パラメータの推定方法として、時系列解析に基づく推定法を確立することである。(1)復原力変動を記述する非線形な船体動揺の運動方程式を適切な自己組織型状態空間(SOSS)モデルで表現し、(2)同モデルの状態推定をモンテカルロフィルタ(MCF)で行う計算プログラムを作成する。作成したプログラムを検証するために、シミュレーション数値実験を行う。その際、(3)シミュレーション時系列を生成するためのプログラムも作成する予定である。また、実験の結果如何によってはSOSSモデルの改良を行う。さらに、(4)動揺計測システムを開発した上で、実船(コンテナ船または自動車運搬船)の動揺計測を行うことによって、(5)実船の動揺データを収集する。得られた実船データに対してMCFによるSOSSモデルの状態推定を行い、(6)復原力の変動の様子を上手く推定することができるか否かについて明らかにする。 今年度は昨年度から継続している上記項目(5)を実施した。研究を進めていく過程で、MCFの問題点として計算時間を膨大に要するということが明らかとなった。この問題を解決して実時間でのパラメータ推定を実現するために、MCFに代えて、ensemble kalman filterによる状態推定の計算プログラムを作成し、その有効性を確認した。この成果は日本船舶海洋工学会を発表する予定である。しかしながら、項目(3)に関しては、昨年度に引き続き、対象船の変更に伴い、フィンスタビライザーで横揺れの低減を図っている長距離カーフェリーの数値シミュレーションプログラムを作成する予定であったが、これを実現するには至らなかった。これに関しては今後継続して研究を進める予定である。
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Research Products
(8 results)