2009 Fiscal Year Annual Research Report
加速微粒子の固体表面との相互作用および侵入挙動の定量化
Project/Area Number |
21760697
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
芦川 直子 National Institute for Fusion Science, 大型ヘリカル研究部, 助教 (00353441)
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Keywords | ダスト / 物質移動 / 実時間測定 / 再堆積 / 核融合 |
Research Abstract |
本課題研究は,ダスト粒子の対向材への再堆積過程の解明と,浸入時エネルギー分離法の確立を目的とした研究である.既設のプラズマ成膜照射装置を使用し,高ポーラス構造・低密度の特徴をもつSiO_2エアロジェルをダスト粒子の検出器とした新たな手法により検証実験をすることを目的とした.この検出器では,エアロジェルに入射したダスとはゲル内に捕捉されるため,事後解析を行うことで入射角度,エネルギー,ダスト形状,ダスト組成のデータが得られる. 1年目は,プラズマ装置の準備,エアロジェルを真空中で使用するための固定法の検討を含む支持具製作,グロー放電中への導入実験を実施した.今回使用するSiO_2エアロジェルは0.020-0.061g/ccという低密度のタイプを用いるため,切り出し加工方法の試験が必要となった.今回は眼科手術用のメスを使用することにより,一番密度の高い0.061g/ccを本実験で用いることとした.このゲルを高真空中(~10^<-6>Pa)で使用するため,到達真空度の確認,脱ガス特性試験,圧力勾配試験を実施し,いずれも使用可能である実験結果を得た.特に,エアロジェル取り出し時の圧力上昇で,内部空孔の気体により膨張する可能性があるため,上昇スピードを本基礎実験で確認した.また,ブロック状のエアロジェルの変形などは無いことを確認した.その後,水素グロー放電中にSiO_2エアロジェルを挿入し,曝露実験を行った.表面には実験装置の対向壁が損耗し粒子が再付着したものが検出された.軌跡解析に関しては,現在分析を進めている.
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