2011 Fiscal Year Annual Research Report
分裂期微小管とダイナミンの結合を制御する新規メカニズムの解明
Project/Area Number |
21770143
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
濱生 こずえ 広島大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (10403578)
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Keywords | ダイナミン / 微小管 / リン酸化 / Rhoキナーゼ |
Research Abstract |
本研究は,細胞周期依存的なダイナミンと微小管の結合制御を明らかにすることを目的としている。そこで,(1)ダイナミンのリン酸化および結合蛋白質の同定,(2)リン酸化や結合蛋白質によるダイナミンと微小管の結合制御,(3)ダイナミンのリン酸化と結合蛋白質の相互関係,の検討を計画した。 平成23年度は,計画(2)についてin vitroでの検討を行うために,細胞内でのダイナミンと微小管の結合様式をin vitroで再現することを試みた。 まず,全長ダイナミン,ダイナミン-(1-786),ダイナミン-(1-745)及びそれぞれのGTPase不活性型の計6種類のダイナミンについて微小管とのco-sedimentation assayを行った。どのダイナミンも微小管非存在下で沈殿するため,微小管との結合を判断できなかった。次に,ダイナミン-(714-870)、-(714i786)および-(787-870)の3種類のダイナミンについて微小管とのco-sedimentationassayを行った。ダイナミン-(714-870)は30%結合することが確認できた。一方,ダイナミン-(714-786)及び-(787-870)は微小管と結合しない(5%以下の結合)ことが明らかとなった。このことから,ダイナミンPRDは微小管と結合するが,ダイナミンPRD領域のみでは細胞内でのダイナミンと微小管の結合制御を再現できないことが明らかとなった。さらに,GTPase領域とPRD領域を融合させたダイナミン変異体を用いて微小管とのco-sedimentatioh assayを行ったが,この変異体も全長ダイナミンと同様にダイナミンのみで沈殿するため,微小管との結合を判断することができなかった。 以上のことから,co-sedimentation以外の方法で微小管とダイナミンの結合を調べる必要があることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成22年度の途中から産前/産後/育児休暇のため研究を中断していた。平成23年度の6月から研究を再開したが,研究に費やせる時間が当初の予定より少なくなってしまったため、研究の進行が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画(2)-B結合蛋白質によるダイナミンと微小管の結合制御 平成21年度の研究成果よりダイナミン結合蛋白質として同定されたIntersectin-1とSNX9について、下記の実験を行う。 1.細胞内でダイナミンと結合していることを証明する。 2.Intersectin-1およびSNX9をノックダウンしたときのダイナミンの局在を観察する。 3.Intersectin-1およびSNX9をノックダウンしたときの微小管の動態を観察する。 1については、卒業研究生の卒論テーマとしているため、卒業研究生が実験を実施する。2および3については、研究代表者本人が実験を実施する。
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