2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子増幅法を用いた超高感度生物発光イムノアッセイの開発
Project/Area Number |
21790042
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
大野 賢一 Showa University, 薬学部, 助教 (20347272)
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Keywords | イムノアッセイ / 遺伝子増幅法 / 生物発光検出 / 検査 / 診断 |
Research Abstract |
本研究ではイムノアッセイの超高感度化を目的として遺伝子増幅法の利用を検討する。その増幅法としてLAMP (Loop-mediated isothermal amplification)やRCA (Rolling Circle Amplification)と呼ばれる等温条件下で高効率なDNA増幅反応を検討し、ホタルルシフェリン-ルシフェラーゼ反応に基づく生物発光検出へと導く。 本年度は、LAMP法を用いたイムノアッセィ系の構築を検討した。鋳型となる500bp DNAをエストラジオール誘導体に標識し、エストラジオールをモデル標的分子とする競合イムノアッセイの最適化を検討した。その結果、従来の酵素イムノアッセイに匹敵する検出感度が得られ、測定装置の改良などにより更なる高感度化も期待できると考えられる。また測定の精度や再現性についても良好な結果が得られている。しかしながらLAMP反応は耐熱性のDNA合成酵素を用いた60℃以上の反応温度を必要とすることから、通常の酵素であるルシフェラーゼを直接使用できないことが問題として挙げられる。従ってLAMP反応の際には蛍光試薬を利用した検出によりDNA伸長反応をモニタリングしていた。そこで次に、より緩和な条件で効率的にDNA伸長反応が進行するRCA法について検討した。まずDNA伸長反応の鋳型として使用する環状一本鎖DNAの調製法について検討した。PCRを利用して調製した一本鎖DNAの両端を連結するために、分子内ライゲーションを検討した。3種類のDNAリガーゼを用いて検討した結果、耐熱性リガーゼによる温度サイクルとパドロックプローブ法とを組み合わせて効率的な環状一本鎖DNAの調製に成功した。今後はRCA反応に最適なDNA合成酵素の探索を検討する予定である。
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Research Products
(2 results)